「自信がない、自己肯定感が低い」と悩んでる人、そのままでいいと思う
コンサルティングファーム出身者が転職すると…
ぼくはコンサルティングファームで9年ほど働いた後、スタートアップ企業に就職しました。そこには、ぼくと同じようにコンサルティングファーム出身者の人も数多くいました。ただ、コンサルティングファーム出身者で、うまく周りとコミュニケーションを取り、スムーズに仕事を進められていた人は、あまり多くなかったように思います。
「自分の能力を高く評価する」「自信を持っている」というのは、裏を返せば「他人を低く見積もりがち」という弱点にもなりえます。そういう気持ちを持っていると、ひとつひとつの言動や行動に違和感を持たれてしまい、組織の中でうまくやっていけないことになってしまいがちです。「コンサルティングファーム出身者が、転職先の会社でうまくやれない」という話をちらほら聞くのも、これに起因するのではないかと思っています。
自信がない人は「周りの人を高く評価する人」でもある
ぼくは幸か不幸か、自信もないし自己肯定感も低いです。だからこそ、周りにいる人たちのことを「みんなマジですごいな!!」と自然に思うことができ、その気持ちが自然と伝わることで、良い関係を築けているような気がします。
自信がない人は、「周りの人を高く評価する人」でもあります。人は、自分のことを高く評価してくれる人を嫌いになることはありません。むしろ、「この人素敵だな、一緒にいたいな」と思っていただける可能性が高いです。ぼく自身、「いつも自信満々で自分大好きでゴリゴリ来る人」よりも、「控えめでちょっと自信なさげだけど、人のいいところを見抜いてくれる人」のほうが好きです。そういう人と一緒に仕事をしたいと思います。
自信がある人は、その陽キャぶりを活かしてどんどん仕事を進めていけばいいと思います。そうではない人は、自分がニガテな特性をつけようと苦労するのではなく、「人のことを高く評価できる」という素敵な特徴を自覚し、それを武器に多くの人と良い関係を築き、楽しい仕事生活を送ればいいのではないか、とぼくは思っています。自信がない人、自己肯定感が低い人、ぼくはとても好きです。
<TEXT/Zenyum Japan代表取締役社長 伊藤 祐>
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