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「幻覚かと思った」激務でLINEの未読放置を繰り返した新人エンジニアを驚かせたのは…

コラム

出迎えてくれたまさかの面々

 待ち合わせ場所は、都内のとあるホテルのロビーでした。5分ほど遅刻してしまった海斗さんは、フロントの端に立っていた大輝さんを見つけ、そのまま二人は5階の中華料理店に向かいます。お店の入り口まで来ると、中から案内係のスタッフがやってきて、二人を奥の個室へ案内したそうです。

 個室に通され、中へ入った海斗さんの目に飛び込んできたのは、円卓に座った家族や知人たちでした。驚きのあまり声すら出なかった海斗さん。

中華料理店

 大輝さんは「驚かせてごめん。みんな心配してさ。多分仕事で手いっぱいなんだろうけど…おばさんたちも、久しぶりに歌舞伎を観たいとか言うし、それならみんなで会いに行こうよってね」と笑顔で話しました。

「最初に大輝や、そこにいるはずのない家族の顔を見た時は、あまりの忙しさに幻覚が見えているのかとすら思いました。みんなの顔を見るまでは久々に定時で退社した自分が罪悪感でいっぱいだったんです。でもようやくそれは違うってことに気づいた気がします」

目を覚させてくれた人たち

 大輝さんと同じくらい仲の良かった他の友人たちは、翌日ディズニーランドに行く予定があったらしく、わざわざ前のりで来てくれたのだそう。仕事のことを頭の中から完全に排除した海斗さんは、久々に地元に帰ったような懐かしい時間を過ごしたそうです。

 久々の人の温もりと優しさに十分浸った海斗さんは、東京駅でみんなと別れた後、少し寂しい気分になりながら、大輝さんに感謝のメッセージをLINEで送りました。

「すごく一瞬のできごとのように感じましたが、今の僕にとっては1番必要な時間でした。本当に大輝には感謝ですね」

 日々の激務の中、大切なものを忘れていた海斗さん。激務に飲み込まれないよう、感謝の気持ちを忘れずに今後も歩もうと決めたそうです。

<文/ベルクちゃん>

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愛犬ベルクちゃんと暮らすdigiart(デジアート)の担当者です。音楽心理学に基づいた「耳で飲むお薬®」をはじめ、メンタルヘルスに効果的な音声素材を独自のmeditone®テクノロジーで開発している会社です。心地良い睡眠、上質なリラクゼーションなど、心の弛緩をiOS・Androidアプリ向けに配信中。
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