なぜ酒ではなく水が日本一売れているのかサントリー天然水担当者に聞く
「ミネラルウォーターネイティブ世代」がブランドの伸長に貢献
ブランドの購買層のボリュームゾーンは40代〜50代が支えているとのことだが、近年では20代の消費者における伸長率が高まっているそう。
その理由について佐藤氏は「小さい頃から水道水ではなく、家庭でミネラルウォーターを飲む習慣が普段の生活に根づいているのが大きい」と話す。
「20代の若年層は『お金を出して水を飲む』ことに抵抗感がなく、ごく自然にコンビニなどで水を購入しているため、“ミネラルウォーターネイティブ世代”と私たちはも呼んでいます。そういった方々にも、サントリー天然水を手に取っていただける機会が多く、ブランドの成長に貢献する大きな要因になっています」
ちなみに、水源地ごとにサントリー天然水の味が微妙に異なるのは本当なのか。
佐藤氏は次のように説明する。
「実は社員でも飲み比べで水源地を間違えるほど、味を見分けるのが難しいです。水源の土地によって地層が異なるので、水に含まれる栄養成分やミネラルの硬度の度合いが微妙に違うんです。ただ水源地は問わず、あくまで『サントリー天然水』というひとつの商品として販売しているため、どの水源においても基本的な味わいは同じで、違いには気づきにくいかもしれません」
一方ネットでは、自販機でサントリー天然水を2つ購入した際に「南アルプス」と「北アルプス」の商品がそれぞれ出てきたことで、バズったことも。
「季節や需要と供給のバランス、製造のタイミングなどによって、どの水源地のサントリー天然水が手に入るかは変わってきます。東日本であれば南アルプスと北アルプスが多い傾向ですが、ラベルに目を凝らして『どこの水源地なのか』と確認するのも、サントリー天然水を購入するときの楽しみ方のひとつと言えるでしょう」