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中尾明慶が語る「人気のYouTubeチャンネルへの想い」隣のお兄ちゃんとして応援して

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 2000年に子役デビューし、『3年B組金八先生』『ドラゴン桜』『ROOKIES』などの人気ドラマに出演し、前期月9ドラマ『PICU 小児集中治療室』でも好演、多くの作品で支持を得ている俳優・中尾明慶さん(34)。近年は2020年に開設したYouTubeチャンネル「中尾明慶のきつねさーん」でも親しまれています。

中尾明慶

中尾明慶さん

 現在は、出演映画『そして僕は途方に暮れる』が公開中です。「Kis-My-Ft2」の藤ヶ谷太輔さん主演で2018年に上演された舞台を、作・演出の三浦大輔さんが自ら映画化。気まずくなると“逃げ”に走る主人公・裕一を見つめた本作で、藤ヶ谷さん、裕一の恋人・里美役の前田敦子さんとともに、中尾さんは親友・伸二を舞台版からの続投で演じています。

 厳しいことで有名な三浦監督の現場ですが、「新鮮だったし、楽しかった」と振り返る中尾さん。そんな中尾さんにも、芸歴20年超えのキャリアの途中には「逃げたい」と思った時期があったとか。

ダメな感じに大笑いしちゃう

――主人公のダメな感じに共感する人は、意外と多いのではないかと感じました。

中尾明慶(以下、中尾):観たとき大笑いしました。あのダメな感じって、客観的に見ると面白いですよね。エピソード自体は違ったとしても、みんな似たようなところ、分かる部分がありますし、それって三浦さんがご自身の中にあるものを書いているからかなと。

 主人公はたいてい自分で、ヒロインは可愛くて、疑似恋愛してるんだと思うんですけど、やっぱり面白いし、主人公と父親との距離感も「わかる、わかる」となりますよね。

裕一と伸二のラストシーン

途方に暮れる

(C) 2022映画『そして僕は途方に暮れる』製作委員会

――中尾さんは裕一の親友役です。舞台版でも同じ役柄を演じましたが、一度離れてからまた作品に戻ってみて、改めて感じたことはありますか?

中尾:この作品って明確なメッセージがあるわけじゃないんですよね。でもやっぱり笑っちゃったし、「世の中を生きていくって、みんなそれぞれにダルいことあるよね」と思う。でも現実には、僕らは逃げないけど、裕一は逃げちゃう。それを見ることによって、なんかちょっと楽になるんですよね。

――詳しくは書けませんが、裕一と伸二の最後の会話と別れのシーンは、伸二の気持ち的にはどんなモチベーションだったのでしょうか。

中尾:正直、「理解してくれたらいいな」という保険をかけたところはあると思います。伸二も、完璧な男に見せているけれど、ダメなところもある。だから、あのなんとも言えない笑いで去っていくんですよね。個人的には理解できますよ。「分からない」と言ったほうがいいのかもしれないですけど、でもああいうことって世の中にはある。具体的にあの出来事ではないとしてもね。僕は伸二を否定はできないかなと思います。

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