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ライブ配信サービス「ツイキャス」、投資家への“裏切り行為”が示す危機感

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 ライブ配信サービス「ツイキャス」のモイ株式会社が、2022年11月16日に業績の下方修正を発表しました。2023年1月期通期の売上高を当初予想から14.5%引き下げて66億1800万円に修正。さらに2億4700万円としていた純利益を、9300万円の純損失へと一転させました。

ツイキャス

画像はGoogle Play ストアより

 モイは2022年4月27日に新規上場したばかり。「ツイキャス」の話題性からIPOは人気が集まり、公募価格470円に対して初値は91.9%高い902円をつけました。投資家を裏切ったようにも見える今回の下方修正に、モイ株は売りが先行。2022年12月29日は公募価格を大きく下回る360円をつけています。

業績下方修正の問題は3つある

 モイの通期業績下方修正の問題点は3つあると考えられます。1つ目は成長性が高いように見せかけたこと。2つ目は大株主が株式を売却できるロックアップ期間を過ぎてから下方修正を発表したこと。3つ目はモイの業績が上向く見込みが低いことです

 モイは2021年1月まで3期連続の赤字でした。上場直前期の2022年1月期に2億4600万円の純利益を出します。上場前のモイは2023年1月期の売上高を前期比18.1%増の77億3800万円としていました。売上高は2桁増で力強く伸びる予想を出していたのです。

ベンチャー企業らしからぬ売上高の横這い

ツイキャス

※有価証券報告書より筆者作成

 しかし、修正後の売上高はわずか1.0%増の66億1800万円。ほぼ横ばいで推移することになります。ベンチャー企業が上場前や上場後に赤字を出すこと自体は珍しいことではありません。

 2022年12月21日に上場したメディアプラットフォーム「note株式会社」は上場前から赤字が続き、2022年11月期も赤字の予想を出しています。ただし、noteの売上高は2桁成長を続けています。トップラインが旺盛に伸びているのは、サービスが必要とされて事業が好調な証拠。

 赤字であったとしても、どこかの段階で料金体系の変更や経費削減で黒字化できる可能性はあります。しかし、売上高が伸びなくなった場合、それを成長軌道に乗せるのは極めて難易度が高くなります。モイの2023年1月期の売上高が、わずか1.0%の伸びに留まった意味は重いと考えて間違いありません

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