2022年公開の「アマプラで観れる傑作邦画」4選。コロナ禍の恋愛を描く作品も | bizSPA!フレッシュ

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2022年公開の「アマプラで観れる傑作邦画」4選。コロナ禍の恋愛を描く作品も

 2022年、あなたはどんな映画に出会っただろうか。コロナはまだまだいなくなってくれないけれど、昨年と比べると映画館に行く回数が増えたという人も多かったのではないかと思う。そんななか今年も多くの素晴らしい映画が公開され、『ONE PIECE FILM RED』や『トップガン マーヴェリック』『すずめの戸締まり』といった大ヒット作も生まれた。

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 実写日本映画の存在も忘れるなかれ。『シン・ウルトラマン』『キングダム2 遥かなる大地へ』といったド派手な作品も話題になったが、ここで紹介したいのはもっと“パーソナル(私的)な”映画たちだ。日々を生きる中でふとワンシーンを思い出してホッとするような、心の機微を捉えた特別な作品たち。

 本記事では小~中規模制作の日本映画をこよなく愛する筆者が、Amazonプライム・ビデオで見放題orレンタルできる2022年公開の映画を厳選して4作レコメンドします。映画館で見逃したあの傑作を、年末年始のゆっくりできる時間のお供に。

1)コロナ禍から始まる恋愛映画

 私たちは2020年を境に、それまでとは全く別の世界に来てしまったような変化を強いられている。しかし、そんなコロナ禍の日常を作品内に取り込んでいる映画は、世界的に見てもそんなに多くはない。松居大悟監督の『ちょっと思い出しただけ』は、「2021年7月26日」からスタートする映画だ。ヒロインの葉(伊藤沙莉)は、手作りっぽいマスクをつけて、タクシーを運転しながら客を乗せて夜の街を走る──。

 この映画の主演を務めた池松壮亮と主題歌を歌うクリープハイプの尾崎世界観は、2012年の舞台『リリオム』から松居監督と親交を重ねる仲。今回は尾崎がコロナ禍でライブが次々と延期になっていくさなかにつくった曲「ナイトオンザプラネット」(ジム・ジャームッシュ監督の同名映画が由来)を軸に、その曲からインスピレーションを受けた松居監督が恋愛映画に仕上げた

あの日々を経た“今”を肯定する映画

ちょっと思い出しただけ

『ちょっと思い出しただけ』 ¥4180 販売元:Happinet

 本作が少し変わっているのは、主人公・照生(池松壮亮)の誕生日である「7月26日」を起点に、2021年から1年ずつ時間が戻っていく構成になっていること。さらに、映画の冒頭を観ていると、2021年7月26日時点において、照生と葉は一緒にいないということがわかる。

 つまり、ふたりの関係がもう“終わった後”であることが示唆されるのだ。1年ずつ同じ日を遡っていき、別れてしまったふたりの特別な日々と出会いを回顧していく。

『ラ・ラ・ランド』『花束みたいな恋をした』のように「別れ」を描く素晴らしい映画は意外とたくさんあるが、過去へと辿っていく作品は珍しい。そこでは美しい思い出の中を浮遊するノスタルジー的な感傷も誘発されるが、より感じるのは、互いに別々の一歩を踏み出した先にある“今”への肯定だ

 誰かと別れても、何かを手放して別の方向に進んでも、そこからまた新たに人生は続いていく。3年前と比べるといろんなものが様変わりして、諦めることも我慢することも多いこの時代にあって、それでも健やかに生きようとしている私たちを優しく抱きしめてくれる映画だと思う

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