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「ヤバい物件のほうが再生数伸びる」不動産業界人らが語る“事故物件”の裏話

暮らし

 事故物件サイト「大島てる」の管理人である大島てるさん@Oshimaland)とTikTokやInstagramなどで物件を内見する動画や不動産に関する知識を発信し話題になっている「株式会社ないけんぼーいず」のなかじさん@naikenboys)が対談。

不動産対談

対談の様子。左から大島てる、なかじ、石橋真珠

 今回はライブ配信などを利用し、リアルタイムで商品を売っていく「ライブコマース」などのMCを務めながら、不動産の仲介をする不動産エージェントとして活動する石橋真珠さん@madamaishibashi)を司会に迎え、今後の不動産業界の展望、内見と事故物件の裏話などについて座談会形式でトークした(※2022年12月4日南阿佐ヶ谷TALKING BOXで開催されたイベントの一部をもとに構成)。

今後の不動産業界の展望は?異端児らが語る

石橋真珠(以下、石橋):私は実家の家業が不動産でして、その流れで不動産の仕事に興味が出て、最近物件を紹介する仕事もしてるのですが、その中でお二人の存在はかかせない。「この物件は大丈夫かな?」と調べる時は「大島てる」を見て、「面白くていい物件ないかな」となると、なかじさんを見るようにしています。

大島てる(以下、大島):僕の仕事は事故物件をひとつひとつ載せること。「通り魔による殺人」「ホームレスが死んだ」など道の情報は除外して、あくまで不動産取引のものに限っています。殺人事件があった家で、兄弟が殺し合って、まだ親が住んでる場合でも載せています。

「消せ」とよく言われますが、消すと物件が転売される可能性があって、「事故物件なので売るつもりない、貸したりするつもりない」と言っていても時間が経つと気が変わったりするので。土地の相続があって、息子さんの代が処分する気になった時に、前ここで殺人事件があったなどわからなくてはいけないと思っています。

「TikTokをやってみたら?」で跳ねた

不動産対談

「ないけんぼーいず」のインスタグラム

大島:あと、最初は住所を入力して事故物件かわかるようにしようと思ったのですが、今になって思うと、真上が事故物件、隣の家が事故物件とか視覚でわかるには地図上にするのが良いと思っています。

石橋:地域の相対性は地図でしか表現できないですよね。

大島:以前はGoogleマップを使っていましたが、Googleマップの使用料金が14倍の値上げになってしまって別の地図を使用するようにしました。大量のアクセスが流入して広告収入で稼ぐというやりかたなら使用量を請求されるんです。お金が発生しない使い方なら無料ですが。

石橋:なかじさんが活動を始めたのはどのくらい前ですか?

なかじ:2020年6月です。最初はYouTubeをやってたのですが、内見もあまり伸びてなくて。「TikTokをやってみたら?」と言われて、試してみたら跳ねました。以前広告の会社に勤めてたときがあって、そのときのノウハウを使いました。

 始めた時はただ投稿してたけど、それが徐々に伸びてきて、1年くらいしたら形になってきました。これは起業したほうがおもしろいなとおもって今年6月に「株式会社ないけんぼーいず」を作りました。「紹介だけじゃなくて、仲介もできないか?」と言われることが多くなってきて、仲介できるように資格をとって仕事を始めたんです。

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