女性の問題を解決する「フェムテック」有望な5銘柄。市場規模7兆円超に
日本では投資活性化において課題が多い
実際に、海外では一足先に投資が盛んに行われている。
「中でも私が注目しているのがイスラエルの企業が開発した、子宮頸がんを自身で検査できるキット『illumigyn』。これは3300万ドルの資金調達を行いました」(三輪氏)
一方、日本では投資活性化において課題が多い。
「日本は海外と違いフェムケア(生理用ショーツ、膣トレなど)との区別がなされておらず、その方面のベンチャーは台頭してきている。医療にまつわるデバイスの開発や投資も徐々に進んではいますが、個人のリテラシーの向上が不足しているのが投資へのネックになっています」(三輪氏)
市場が秘めた高いポテンシャルに懸ける
よって、現状では他の分野ほど積極的な投資が入っているわけではないが、その風潮も少しずつ変化が見えている。
「これまでタブー視されていた分野だからこそ、市場が爆発すれば、そのポテンシャルは高い。SOMPOひまわり生命が今年行った調査によれば『女性の体・健康の悩みのサポートを行うアプリやWebサービスの利用実態』に関しては『何らかのサービスを使用している』が54.6%にのぼりました。これは前年比28.2ポイントの伸び」(鈴木氏)
そんななか、鈴木氏が注目している銘柄は、フェムテック関連に積極的な既存企業で女性の更年期や生理に関するチャットボットを運営する小林製薬(4967)、20年以上存続する生理周期管理アプリ「ルナルナ」を運営するエムティーアイ(9438)などだ。
人口の半分を占める需要を秘めたフェムテック分野に注目しておくと意外な恩恵を受けられるかもしれない。