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「ミスしたら罰金」パワハラ社長に復讐するため、社員の半分が一斉退職

コラム

 ニュースにならないだけで、どこの会社にも部下に対して横柄な態度を取る社員はいます。今回、話を聞いた高柳正英さん(仮名・28歳)は、社長から耐え難いパワハラを受け続けてきたそうです。高柳さんが今年の春まで働いていたのは、主にテレビ局からの下請けで映像制作を請け負っている会社です。

パワハラ

画像はイメージです(以下同じ)

キー局全落ちで制作会社に就職

「民放キー局に就職して番組制作をしたかったのですが、倍率も高く募集人員も少なかったこともあり全社落ちました。仕方なく、大学でお世話になっていた先輩の紹介でバラエティー番組を請け負っている制作会社に入社することにしました。社員は10名ほどの会社で、ほとんどが自分と同じようにテレビ番組を作りたかったけれども局の採用試験を落ちた人たちでした」

 制作会社とはいえ、念願だったバラエティー番組に関われることになった高柳さん。入社してからは、とにかく寝る暇もない激務が待っていました。

「自分がいた会社はまるごと一番組を受けるようなものでなく、友軍のような形で参加するスタイルでした。なので、1人の抱える仕事も多く、いろいろな現場に助っ人で行くことになる。作業も、ADとしての雑務から撮影の補助、企画演出の構成など多岐にわたっていました。ほとんど休みもなく、とにかく撮影現場に顔を出す日々が続くことに。それでも、面白い番組などに関われるのは楽しく、辞めようなんて気持ちにはなっていなかったんです」

徐々に社長の暴走が加速

ブラック職場

 しかし、高柳さんが所属していた会社は、コロナ禍などもあり徐々に仕事の方針を変えていくのです。

「コロナの影響でテレビ局も関わるスタッフを少なくしたかったようで、あまり民放の番組には呼ばれないようになっていきました。徐々にネット配信番組が多くなり、雑務も増えていく一方。しかも、そういった現場では生配信が多かったりするので、こちらにかかる負担もかなり大きくなっていきました。なれないこともありミスも多くなっていって、その頃から社長のパワハラもひどくなったように感じます。

 どんなに遅く仕事が終わっても、キチンと報告して帰っていいと言うまで会社にいろと指示されたり……。時には、休みだったはずなのに、朝から鬼電で起こされて、いますぐ現場に行けと命令するなど、もはや我慢の限界を越える行動を取るようになってきました。会社の経営もうまくいっていなかったようで、先輩たちにもキツくあたっていたようです」

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