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「専業主婦は許さない」弟夫婦のもめ事に“完全に呆れた”独身姉の言い分

コラム

弟は「これは僕たち夫婦の問題だ」

 しかもAさんは、子育てが一段落したら、子育ての経験も生かせるような、子供に関する仕事に就きたいと希望しているのです。

専業主婦になって弟にべったり依存しようとしているわけではないし、『ゆくゆくは子育ての経験を活かしたい』と復帰に対しても真面目に考えています。そこで弟に『彼女の希望を叶えてあげたら』とアドバイスしたら、キレられたんです」

「世の中は不透明だから、共働きをしたほうが安心だ」と語る弟。その言い分に対し、有本さんは「それなら彼女が出産したら会社を休職し、子育てが一段落した頃に復帰すればいい」と反論。

 しかし、弟は「妻の会社は業績が良くない。だから資格を取って、再就職すべき」と、彼なりに“将来性のある仕事”を勧めている模様。さらに「これは僕たち夫婦の問題だ」と有本さんを突っぱねます。

両親が「通信講座代」をプレゼント

貯金

 その結果、まだ新婚ということもあり事を荒立てたくないと、Aさんも納得することになったそうです。有本さんは「Aさんは子供関連の仕事ではなく、将来的にニーズのある医療事務の資格を取ろうとしました」と語ります。しかし――。

「Aさんは、通信講座の代金払ってもらうよう弟にお願いしたのですが、『自分の資格代は自分で払って』と拒否してきたそうです。資格をとれと強要しておいて、この仕打ちはさすがに厳しいですよね……。ただ、もはや私では弟を説得できないと感じたので、両親に相談しました。すると両親が『新婚のお祝いとして』通信講座代を全額プレゼントしたんです。弟夫婦も喜んでいますが、なんとなく釈然としないものがあります」

 そう語る有本さん、ケチというより男としての器が小さい弟に、完全に呆れてしまったようです。

特集・兄弟姉妹のトホホな話

<取材・文/夏目かをる イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

【澁川良幸】
1963年東京生まれ。中央大学卒業。「離婚110番」主宰者。心理カウンセラー。人材派遣会社、出版社、通信機器販売などを経て調査業を営む

コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。『週刊朝日』『日刊ゲンダイ』「DANRO」「現代ビジネス」などで執筆。
Twitter:@7moonr

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