デジタル人材におすすめの資格。取得すべきは「プログラミング技能ではない」
ビジネスマンにとって注目される「リスキリング」。仕事に役立つ知識やスキルの“学び直し”のことだが、大企業は積極的に社内研修を実施する一方で中小の薄給サラリーマンは……。
今回は、ミドル世代は技術系資格ではなく、マネジメント資格を取得したほうが良い理由をデジタル人材育成学会会長の角田 仁氏に解説してもらおう。
マネジメント人材はどの企業も引く手あまた
日本企業もDXが本格化し、生き残るためにデジタル関連の知識や技術は必須。ただ、IT出身でもないミドル世代にとって、費用はもちろんのこと、学び直しのハードルも高い。
「プログラミングスクールは費用が高く、覚えるまでに期間もかかりますし、実務経験を求められることも多いため、確かにハードルは高くなります。一方、企業では技術者をマネジメントする人材が足りておらず、基礎的なIT知識を証明する資格を持つ管理職世代はどの企業でも引く手あまたです。昨今は政府や自治体が運営する無料学習ツールで十分勉強できますし、オススメです」
専門家が「ITパスポート」を推すワケ
角田氏はデジタル系資格の中から「デジタル分野の初心者は、まず『ITパスポート』からスタートを」と推奨する。
「持っていれば、マネジメント側の人材として情報処理技術に対する一通りの基本知識がある証明になります。専門性は不要なのでスキマ時間を利用した独学で取得可能。実は国家試験ですが、受験料は7500円とお手頃です。また、中小企業で現在ニーズが高まっているのが、ウイルス感染やシステムの不正アクセス対策。『情報セキュリティマネジメント試験』(受験料7500円)を取得すれば『社内の情報安全対策推進役』として必ずや重宝されるはず」
ニーズも高いし、授業料もタダ。この波に乗らない手はない。
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