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外資系コンサルから「長身女性アパレル」で起業した女性社長。きっかけは“敗北感”

ビジネス

「日本一、高身長女性と話をしている」という自負

ATEYAKA

「伊勢型紙コレクション」で知名度をあげた「ATEYAKA」。そのうち「和風だけではなく、普通の洋服も欲しい」という声が届き、初となる「ベーシックコレクション」を展開する。

「ベーシックコレクションを出したあと、今度は『次、何出すべきか』と悩んでしまって。そのとき、ようやく自分がほしいものに目を向けた気がします。『私、服好きなんだな。着たいと思ってる服はこれだけあるんだ』と思えて、『じゃあ自分で着たい服を出せばいいか』と思い至りました」

 新たな気持ちでアパレルを展開するようになった大倉さん。そこから「日本一、170cm以上の女性との接点があるのでは」と自負するほど高身長女性との接点が増えたという。

「スポーツ業界やモデル業界なら、背が高い人も多いでしょう。でも、私のような一般人だとそうそう高身長の女性に出会うことはなく、孤独を感じていました。でも、SNSやブランド展開を通し、同じような思いを抱える人は意外と多いんだなと気づいたんです」

「こんな服がほしい!」がなくなってしまう

 一方で、SNSを通して欲しい服に関するリクエストなどを募集していたものの、ユーザーから寄せられる声は意外にも少なかった。

「高身長女性は、そもそも『何を着ても合わない』という意識があるんだと思います。普段からフィットする服がないため、丈が長いものやサイズの合う物があったら買う……という体験を長くしている方が多くて、さらにサイズを起点に服を選んでいると、カラーやデザインなどはどうしても偏ったものばかりになってしまいます。

 そういった服の選び方をしているうち、明確な『こんな服が欲しい!』というビジョンがなくなってしまうというか。そこでデザインなら『Vネック』と『ラウンドネック』の2択、カラーなら2~4種類のサンプルを用意し、限られた選択肢から好きなものを選んでもらうスタイルにすると、いろいろな意見が集まりました」

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