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副社長に太ももを…20代女性が陥った「アットホームな職場」の罠

コラム

副社長が私の太ももに触れ…

セクハラ

 他にも会社への不信感は募ります。

「さらに家族経営の会社だったので、上層部にあたる人たちが固められていたんです。兄弟で社長と副社長、社長の奥さんが経理担当で、常に上からの圧力が強く、社員から意見を出しづらい雰囲気は常に感じていましたね」

 なんとなく会社への疑問を抱き始めた瀬戸さんですが、例年開催される社内イベントで最悪の出来事が起こります。

「入社1年目の忘年会でのことでした。副社長が私の席の隣に座り、酔った勢いで体を密着させ、私の太ももに触れました。そのとき、あまりにショックで言葉が出ず、ただただ周りの人に目で助けを訴えていました」

衝撃のセクハラ事件で退職

 ですが、その場にいた社員はというと……。

「同じテーブルには、他に5人ほどの社員がいました。副社長の行動にその場の雰囲気が悪くなったことを感じました。明らかに周りの人は見ていたはずなのに、誰一人セクハラを止める人はいませんでした

 そして、ある1人の社員が忘年会後、私の元に駆けつけ『副社長はいつも酔うとあんな感じなんだよね。新人さんに悪い思いさせちゃってごめんね』と言ったんです」

 セクハラを見過ごすような会社にはいれないと、瀬戸さんは退職を決めます。

「身をもって、誰も上層部には口出しできないことを実感しました。上からの圧を感じたり、プライベートな時間までも奪われ、精神的に追い詰められた結果、退職を決めました」

 入社前の決め手となった「アットホームな職場」の本当の意味を知り、瀬戸さんはゾクっとしたといいます。

<TEXT/Honoka Yamasaki イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

―特集[本当にあったブラック職場]―

ライター、ダンサー、purple millennium運営。
Instagram :@honoka_yamasaki

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