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金ナシ、人脈ナシの高卒女性が25歳で司法書士に合格するまで「勉強は1日18時間」

ビジネス

司法書士の仕事は「結構地味」

――いろんな資格があるなか、なぜ司法書士に?

加陽:独立できて、そこそこ難しくて、学歴が関係ない仕事。消去法です。算数は苦手だから会計士はナシ。弁護士は法科大学に行かなくちゃならないから、今から目指すのは生き急いでいる私には時間がない。弁理士も理系だし、行政書士は簡単すぎる……。それで司法書士だ、って。

――司法書士がどんな仕事かわからない人へ教えていただけますか?

加陽:司法書士って、普通は一生に一度使うか使わないかというものだから、あまり知られてないんですよね。個人の方が司法書士と接する機会は、不動産を売った、買ったという際に名義変更の代理をお願いする場面。あとは相続による自宅の所有権移転手続きをお願いする場合だと思います。

 結構地味な仕事です。法人の場合は、法人設立登記。ほかには会社の本店や商号が変更となった場合の変更登記や、ストックオプション(あらかじめ決められた価額で株を取得できる権利)の発行や、増資減資(資本金の変更)など。当事務所は、会社法人手続とファンド組成などの金融商品取引業務がメインです。

「男性に経済依存するような人生は嫌」

加陽麻里布

――ちなみに、小さい頃になりたかった職業は何でしたか。

加陽:なりたい職業はなかったんですけど、なんとなく会社経営したい、自分で事業をやりたいという気持ちは漠然とありました。そのために何をすればいいかわからなかったけど、資格なら何をすべきか決まってるじゃないですか。すごくラクだなって資格に注目していました。でも、宅建を取ってみて思ったのが、簡単な資格じゃダメだと。そこそこ難しい、独立しやすいものでなくちゃと思いました。

――社長や会社経営の憧れはどこから?

加陽:母親が専業主婦で、父親が普通の会社員なんですけど、ものすごく仲が悪かったんですね。子供ながら「そんなにケンカするんだったら離婚したらいいじゃん」って純粋に母親に言ったら「お金の問題があるので別れられない」って。それを聞いたときに、私は絶対に男性に経済依存するような人生は嫌だと思いました。

 経済的に自立して、自分が好きな人と一緒にいたいし、嫌だったら別れられるような経済力は絶対に欲しい。人生の主人公は自分なのに、誰かありきの人生は嫌だ。母親はずっとしんどそうだったので、そう思ってきました。

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