ガーシーのNHK党、参政党がまさかの議席獲得…参院選の真価が問われるのは6年後
全国的に注目された京都選挙区
それでは複数人区はどうだったのでしょうか? 複数人区で全国的に注目されたのは、2人区の京都選挙区でした。京都選挙区は自民党と野党系候補がそれぞれ議席を分け合う状況が続いてきました。今回、自民党は新人候補の吉井章候補を擁立。対して、野党第一党の立民は5選を目指した福山哲郎候補を擁立しています。
これまでの京都選挙区だったら、この2人が順当に当選していたことでしょう。しかし、今回は日本維新の会が楠井祐子候補を擁立。維新は大阪を中心に大勢力を築いているので、大阪と隣接する京都で候補者を擁立すれば、ここでも議席を取る可能性は高いと思われていたのです。
維新は野党ではありますが、与党との距離が近く、それゆえに「ゆ」党と形容されることもあります。維新が京都選挙区で議席を取れば、自民・維新となり野党系の議席を失うことになるのです。立民の福山候補は4期24年のベテラン議員ですが、事前から苦戦が予想されました。結果は、吉井・福山の両候補が当選しました。維新の楠井候補は当選できませんでしたが、接戦に持ち込む大健闘をしています。
激戦区東京では4選を目指す蓮舫候補に注目が
神奈川選挙区も注目の選挙区でした。通常の神奈川選挙区は定数4ですが、今回は定数5になりました。これは2021年に横浜市長選へ出馬するために辞職した松沢成文議員の補欠選挙と通常の参院選を同時に実施する合併選挙になったからです。5位当選した立民の水野素子候補は任期が3年になります。
ちなみに、市長選に挑戦したものの落選した松沢候補は再び今回の参院選に出馬し、2位で当選しています。
首都・東京は毎回のように候補者が乱立し、激戦になる注目選挙区です。今回は32人が出馬しました。東京選挙区で注目されるのは、今回の選挙で4選を目指した蓮舫候補です。立民の他候補を応援するために頻繁に地方へ出かけています。そのため、東京を留守にしがち、自身の選挙活動は思うようにできていませんでした。結果的に苦しい選挙戦になりましたが、きちんと当選しています。