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パナソニックの創業者もやっていた。単純作業で「自分の価値」を生み出すヒント

学び

エアコン清掃の仕事も「学習の場」に

 まずはジブン起業をしてみると、実際の起業も大それたことではなく、毎日の生活や仕事の延長線上に浮かぶ「ひとつの選択肢」にすぎなくなります

 夏に必須のエアコン清掃の仕事を考えてみましょう。エアコン清掃をどこかの会社のアルバイトとして請け負うと、週5日、1日に3か所の現場をこなしても、月に20万円もらえるかどうかという会社が多いでしょう。これを「ただの、やらされているだけの、仕事」と捉えると、ただひたすら作業しながら時間が過ぎるのを待つだけかもしれません。

 でも、「自分という経営者が、人生の一部を貸し出しているビジネス」と捉えるとどうでしょう。まず、エアコン清掃という作業が、自分の企業価値を上げるための学習の場に変わります。それに、業務のやり方を効率的なものに変えて1日4現場を回れるようにしようという意識も生まれるでしょう。

単純作業も捉え方を変えれば…

ジブン起業

ジブン起業的に考える「チャンス」

 このとき、エアコン清掃は、個人宅の壁掛けタイプのエアコンだと1機につき1万円×2~4機、事務所の埋め込みタイプのエアコンだと1機につき2万円×5~10機が相場です。すると、エアコン清掃業務を覚えて業務の効率化もおこなった後であれば、

(1)相場の半分で近場の企業に営業をかけて1日に10万円を稼ぐ。
(2)いま働いている会社の従業員ではなく「業務委託先」になって、ほとんど同じ業務内容で月20万円を1週間で稼いでしまい、残りの時間は次のビジネスのためのプログラミングの勉強の時間にあてる。
(3)いま働いている会社で出世する

 といったフレキシブルな動きも可能になります。

 ジブン起業をおこなうことで、チャンスが増える、つまり「サイコロを振る回数が増える」のです。もちろん、これは経理や広報といった事務仕事においても成り立ちます。しかも、この考え方を実践していた大企業創業者は実は結構多いのです。

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