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机をたたいて叱るのはアウト?対策が義務化した「職場のパワハラ」の境界線

学び

新入社員の皆さんはどうすべき?

新入社員

 誰でも自分のミスや力不足について注意されることに苦痛を感じるのは当然です。まだ慣れない環境のなか、心身ともに負担が大きい状況で、上司や先輩から指導を受けて落ち込んでしまったり、腹立たしかったりすることもあるでしょう。これまでお話してきたことは言わば「合わせ鏡」です。皆さんが受ける指導の内容は業務の範囲で適正なものか、指導方法に問題は無いか、参考にしていただきたいと思います。

 そしてパワーハラスメントではないのかと悩んだ時は、勤務先に相談窓口があれば迷わず相談しましょう。また、各都道府県労働局や労働基準監督署には、「総合労働相談コーナー」が全国で379か所設置されており、パワハラを含めあらゆる分野の労働相談を受け付けています。こちらも活用して下さい。

 事業主は、パワハラを防止するために必要な措置を講ずること、パワハラが起きた時には迅速な対応をとることなど、パワハラ対策を強く求められるようになりました。一方で、そこで働く人もお互いを尊重し、多様な価値観を認めながら、風通しの良い、ハラスメントの無い職場環境を作っていくことを心がけましょう。

<TEXT/特定社会保険労務士 澤上貴子>

さわかみ社会保険労務士事務所代表。特定社会保険労務士/健康経営エキスパートアドバイザー。会社の発展を支え、従業員のモチベーションを育む労務コンサルティングを目指す。20年以上の豊富な実務経験にもとづく、的確で時には攻めの姿勢のアドバイスと、きめ細やかな対応が評価を得ている。労働諸法令に関する指導・相談・手続・講師業、その他多岐に亘る分野において、良心と強い責任感をもって展開している

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