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先が読めない「VUCA時代」が不安な人に教えたい、シンプルな判断基準

学び

VUCAの反対は「SCSC」、その意味は?

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 この先の世界情勢や自分の働いている企業がどうなるかは予測できなくても、自分自身のことは、自分で決めて、行動すれば、たいていその通りになります。VUCAの反対は「SCSC」で、「Stability 安定性」「Certainty 確実性」「Simplicity 単純性」「Clarity 明確性」です。

 外の世界は「変動」的でも、まず自分の内面を「安定」させて、自分の力を伸ばすことが「確実」で「明確」なサバイバルにつながります。

 キャリア形成では、よく「Will(したいこと)」「Can(できること)」「Must(すべきこと)」という言葉を使います。仕事において、自分がしたいことを明確にし、できることを増やし、すべきことに集中しましょう。それによって、周囲の期待に応えるよう、着実に力をつけていけばよいのです。

 そのために役立ちそうな知識や資格の取得をしたり、仕事で新しい挑戦をしたりすることは、やればプラスになるのは明確ですが、一朝一夕に身につくわけでもありません。日頃から習慣にして、徐々に実力をつけていけば、万が一、自分の勤務先の業績が悪化する方向に行っても、他から声がかかったり、自分のアイデアで状況を改善したりもできるでしょう。

シンプルな判断基準「好ましさ計」

 そして、物事を選んだり、決めたりしなければいけない時に、複雑に考えすぎて決められなくならないよう、「単純」な基準を用いるとよいでしょう。そのひとつとして、私が作った「好ましさ計」を紹介します。

「好ましさ計」は、一直線上に数字が並んでいて、いちばん左が「もっとも好ましくない(好ましさマイナス100)」で、いちばん右が「もっとも好ましい(好ましさプラス100)」、真ん中が「好ましさ0」です。

 選んだり決めたりしなければいけない時は、それぞれの選択肢に、マイナス100からプラス100までの点数をつけます。そして、いちばん右を選びます。たとえ、どの選択肢も嫌でマイナスだったとしても、嫌な度合いが低いものを選びます。さらに、余力があれば、好ましい状況を作るために、もっと右に行くための方法も考えます。

 たとえば、職場が自分には合わないと感じているとします。「そのまま -70」(現状では耐えられない)、「努力する -60」(そのままよりもマシかもしれないけど、合わないのは確か)、「転職する -40」(いきなり辞めるのは不安)の選択肢しかないなら、「転職する」を選びます。

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