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レトルトは手抜きか?大塚食品が“具なしのボンカレー”を発売した事情

ビジネス

原材料には60分間炒めたたまねぎを使用

ボンカレークック

 また、開発で苦労した点については「“お好みの具材を組み合わせていただくだけで、おうちのカレーが作れる調理用レトルトカレー”というコンセプトで味作りを組み立てました」と語る。

 食べ方としては“具材と組み合わせたおうちカレー”と“そのまま温めても食べられるカレー”の2つを想定したという。

たまねぎの甘み・うまみがしっかりと溶け込み、どちらの食べ方でもおいしくいただけるカレーとなるよう味作りを工夫しました。原材料の中では、60分間炒めたたまねぎを一番多く使用しております。単に甘さだけではなく、甘口は加工黒糖、さつまいもペーストなどで甘みを付与しており、中辛は、オリジナルブレンドのスパイスで工夫しました」

“そのままでも美味しく””具材を足せばさらに美味しく”という点は、市販のパスタソースを参考にしているように思える。

汎用性の高さを意識した

ボンカレークック

ボンカレークック(中辛)で作る「さばカレー」

「パスタソースや調味料商材も気になっておりますが、市販のパスタソースはそのままパスタにかけて喫食されることが多いと思います。しかし、ボンカレークックは、どんな具材でも、おかずの味付け調味料としてもいける。うどんでも、ごはんにも合う、そのまま温めても食べられる汎用性の高さを意識しました。つまり、ルーカレーの汎用性、可変性とレトルトカレーの簡便性を合わせ持った製品と考えています

 おすすめレシピは「カレードリア、うどんにそのままかけてカレーうどん、カレー鍋がおすすめです」という同氏。

 公式サイト、Twitter、YouTubeなどではスパイス料理研究家の一条もんこさんが考案したカレーチキン、食パンカレーミルフィーユ、巾着カレーパン、豆乳と油揚げのピリ辛カレー、カラフルキーマカレーといったレシピも公開されている。発売後の「売上は非公開」ということだったが、「取扱い店舗は拡大中」ということなので、今後の売れ行き次第では甘口・中辛以外の展開もあるかもしれない。

<取材・文/6PAC>

コメディとゴスペルとマタドールを愛する自由人。個人事業の開業届は文筆業

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