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ピーチの5000円 “航空券ガチャ” が爆売れ。仕掛け人も驚いたヒットの裏側

ビジネス

 おみくじ、福袋、カプセルトイ、ゲームアプリのガチャなど、運試しという名目で「不確実性を買う」という経済行為は、日本人の生活に溶け込んでいる。

Peach Aviation

旅くじ名古屋

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 コロナ禍で飛行機を利用した遠出を控える人も多いなか、「空飛ぶ電車」をコンセプトに低運賃で気軽な移動を提供する日本初のLCC(低コスト航空会社)・Peach Aviation株式会社が仕掛けた“行き先を選べない”という不確実性を伴った「旅くじ」が好評を博しているようだ。

 大阪心斎橋PARCOと渋谷PARCOに続き、11月11日からは名古屋PARCOにも設置されることになった旅くじ。Peach Aviationのブランドマネージャー、小笹俊太郎氏に詳しい話を聞いた。

渋谷では1800個のくじが4日で完売

Peach Aviation

Peach Aviationブランドマネージャーの小笹俊太郎氏

 1回5000円の旅くじは、ガチャガチャのようなカプセル型自販機で購入する。カプセルの中には行き先、行き先までの航空券購入に使用可能なピーチポイント6000円分以上、オリジナル缶バッジ、旅先でのミッションが記載された紙が入っている。

 対象の行き先は、大阪の旅くじは関西空港を出発する13路線、渋谷は成田空港を出発する11路線、名古屋は中部国際空港を出発する4路線で、そのうちのどこかがあたる仕組みだ。

「8月16日に販売を開始した大阪心斎橋PARCOでは2か月で3000個以上お求めいただきました。10月13日には渋谷PARCOでも販売を開始し、用意していた約1800個が4日で完売しました。名古屋PARCOでは初日の開店時に100名を超えるお客様に並んでいただきました」(小笹氏、以下同)

旅くじは急いで1か月で開発

旅くじ

旅くじ

 まずはミステリーツアーにも似た旅くじを発売するに至った経緯について聞いた。

「ミステリーツアーとかがあるのはもちろん存じてましたが、マーケティング的に特に何かをベンチマークにしたわけではありません。コロナ禍2年目に入って、なにかおもしろい事がしたいというところからスタートしました。いますぐ旅行に出るのを我慢されている方々にも、なにかワクワクする事が届けられないかと考え、くじをひいた時点から旅のワクワク感が始まる様な体験に設計しました。

 旅行マインドが低下しているなか、コロナ禍2年目に入って、当社もただ待っているだけじゃなく、街に出ていろいろな方と接点を作って行こうということで、心斎橋PARCOのコワーキングスペースSkiiMaに、小さな拠点を構えることにしました。その際、お客様との会話のキッカケになる仕掛けを作りたくて、この旅くじを急いで1か月で開発しました

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