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当選無効のスーパークレイジー君、心境を直撃「ゴミ捨てまで調べられた」

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 少年院経験が5年、全身に刺青、特攻服で街頭演説etc 政治家のイメージを大きく覆すスーパークレイジー君(本名・西本誠、@makoto__9999)さんが、東京都知事選へ立候補をしたのは2020年。

 その選挙活動は異端とも映り、売名行為だと批判が噴出しました。それでも都知事選は約1万1000票を獲得し、22人の立候補者で10位の結果を残しています。

スーパークレイジー君

スーツ姿でインタビュー場所に現れたスーパークレイジー君

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 スーパークレイジー君は都知事選で政治家のやりがいを感じ、支援者たちの反応から手応えも掴みました。

 心境・状況の変化もあり、2021年に埼玉県戸田市の市議会議員選挙に挑戦。戸田市議選は26の議席を36人の候補者が争う激戦となりましたが、地道な活動が実を結び、25位で当選を果たしました。

 順風満帆に見えた政治家人生ですが、市民から居住実態がないとの申し立てを受け、4月9日、市選挙管理委員会は彼の当選無効を決定しました。
 スーパークレイジー君は、当選無効の決定の取り消しを求めて、東京高裁に提訴。ところが10月15日、東京高裁はスーパークレイジー君の請求を棄却し、当選無効を認めたのです。彼は最高裁に上告して戦うことを発表しました。

 都知事選でも本人を取材し、首相官邸取材歴10年超のフリーランスカメラマン小川裕夫が話を聞きました(※インタビューは東京高裁の判決が出る前、2021年10月11日に実施)。

戸田市は「自分にとって身近な街だった」

――戸田市議選の話から聞きたいと思います。戸田市議選に立候補しようと考えた理由はなんだったのでしょうか?

スーパークレイジー君:2020年の東京都知事選に立候補したとき、周囲からは「売名行為だろ」という声がたくさんありました。経歴を見れば、そうした声が出ることは仕方がないことだと思います。しかし、都知事選の選挙活動をしていて、途中から周囲の反応が少しずつ違ってきました。なにより、自分の気持ちも選挙戦中盤から変わってきたんです。

 戸田市には親戚がいまして、友達もいました。足を運んだことがある土地だったので自分にとって身近な街だったんです。足を運んでいるときに、2021年に戸田市議選があることを知りました。それで、立候補することを決めたのです。

街頭演説に小中学生が集まった

スーパークレイジー君

戸田市の議員として活動を話すスーパークレイジー君

――都知事選も戸田市議選も街頭演説は特攻服で選挙活動をしました。戸田市議選での反応はどうだったのでしょうか?

スーパークレイジー君:都知事選の特攻服のイメージは強いですよね。戸田市議選でも特攻服で選挙活動をしました。インパクトが強く残りますから、選挙戦の序盤はどうしてもイロモノと見られがちになります。戸田市民の方々は、顔と名前は知っているという状況でしたので、戸田市議選ではとにかく政策を訴えることに専念しました。

――都知事選と戸田市議選では、選挙活動で大きな違いはありましたか?

スーパークレイジー君:東京都は新宿や渋谷の駅前なら、とこでも多くの人が行き交っています。だから都知事選は場所を選ばずに、街頭演説をしていました。しかし戸田市はベッドタウンで、移動も自動車が中心です。そのため、昼の駅前は人がまばらで、人が多く集まっているところも少ないのです。どこで選挙活動をするのか悩みましたが、戸田公園駅に本拠地を定めて街頭演説をしました。駅前で街頭演説をしていたら、小中高校生がたくさん集まるようになりました。

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