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フランス人の“酒のプロ”が選んだ日本の焼酎・泡盛ベスト6。1位の酒に「ブラボー!」

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 ワインと日本酒は同じ醸造酒という分類で、「原料を酵母によってアルコール発酵させて作られた酒」なので、「ワインが好きな人は日本酒も好き」「日本酒が好きな人はワインも好き」なんてことはよく耳にします

クラマスター

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 このため、ワイン大国・フランスでは「ソムリエが日本酒を好む」といった話もよく耳にしますが、フランスで開催されているフランス人のための日本酒コンクール・Kura Masterでは今年より「本格焼酎・泡盛」部門を新設。フランス人の「酒のプロ」たちが、「本格焼酎・泡盛」を審査しました。

 今回は、この経緯をKura Master代表の宮川圭一郎さんに話を聞きながら、肝心の選別された「本格焼酎・泡盛」を一挙紹介します。

フランス人の「酒のプロ」が選んだ日本の酒

 Kura Masterの宮川代表によると、意外なことに、つい数年前までフランスで「SAKE(=酒)」というと、いわゆる蒸留酒(焼酎など)を指すことが多く、日本酒などの醸造酒をイメージする人は少なかったそうです。

アジア系レストランなどで『SAKE(=酒)』として出されるものは玖瑰露酒(メイクイルー)という中国酒が一般的で、日本でよく言われるいわゆる『酒(=日本酒)』とのギャップがありました。このギャップを正し、さらには日本酒・本格焼酎・泡盛をフランスに浸透させたいと考えていましたが、そのためにすべきことは、まずは日本酒への理解をフランスで広めることと考えました。

 このため、Kura Masterでは2017年のスタートから4年間は『日本酒』のみのコンクールを実施してきたのですが、この経験でフランス人ソムリエが『日本酒』への理解が高まったこと、そしてKura Masterも5年目という節目を迎えたこともあり、審査委員長のグザビエ・チュイザさんより、今年『本格焼酎・泡盛』部門を新設し、実施することが決定しました」(宮川代表、以下同じ)

「家飲み」需要が高まったのはフランスも同じ

クラマスター

審査委員長を努めたクリストフ・ダヴォワンヌ氏と、上位にランクした本格焼酎・泡盛

 余談ですが、この背景にはコロナ禍によってフランスでも急拡大したという「家飲み」の事情もあったそうです。

ご存知の通り、フランスでは一時ロックダウンが実施され、『家飲み需要』が高まりました。営業が許された酒販店では、ジンやヴォッカなどの蒸留酒も販売が伸び、本格焼酎・泡盛オンラインセミナーなどで活発な啓発活動と相まり、認知度も少しずつ高まりつつありました。こういった背景も今回の『本格焼酎・泡盛』部門の新設につながったことは事実です」

 ただし、フランス人だからと言っても市井の人々を集めて試飲してもらっても良い焼酎・泡盛を選別することができません。そのため、フランス各地の熟練のバーマンやジャーナリストを一同に集めての審査実施となったようです。

「フランス国内で最も優れた文化継承者、高度の技術を有する職人に授与される称号、MOFを取得するバーマンを審査委員長に迎え、フランス全土より熟練のバーマンやジャーナリストなどを主体に飲料業界のプロばかりの31名を審査員に招いてテイスティング審査を行いました」

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