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社会人が身につけたい「最低限のマネー知識」。複利・金利・保険とは

コラム

 社会人になったら、最低限のお金の知識は身につけておいたほうがよいでしょう。とりわけ日本人は、外国人に比べると、金融リテラシーが低いと言われています。アメリカでは、小学生でも投資やファイナンスについて学ぶ授業があり、その知識をもとに、成人後は株式や投資信託を盛んに行っています。

会計

※画像はイメージです(以下同じ)

 話題の本『らくがきファイナンス 人生で損しない選択をするためのお金の知識』(ティナ・ヘイ・著、川添節子・訳、翔泳社)は、投資やお金に関する素朴な疑問についてのヒントが詰まった一冊です。

 かつてハーバードビジネススクールのMBAに進学した著者のティナ・ヘイ氏は、当時、授業についていくのに苦労しました(クラスメイトには銀行出身者やコンサルタントなどが多かった)。

 そこで、学習のために紙ナプキンにイラストを描いて、金融の仕組みなどを理解していったのです。その後、ナプキンファイナンスを設立し、本書のもととなった学習コンテンツを世界中の人に共有しています。今回は、米紙ニューヨークタイムズなど、様々なメディアで取り上げられ、人気を博した本書の一部から「複利」「金利」「保険」について紹介します(以下、同書より編集・抜粋)

複利:複利の魔法でお金は急激に増える

 利息がどういうものかは、きっと知っていると思う。たとえば、1,000ドルを銀行に預けたら、銀行はお礼にちょっとだけ利息をつけてくれる。仮に年2%としよう。すると1年後には、あなたは20ドルを手にすることになる。

 もし、そのお金を口座に入れたままにしたら、2年目には、最初に預けた1,000ドルではなく、1,020ドルに2%の利息がつく。つまり、20ドルではなく、20ドル40セントとなる。複利では、増えた残高をもとに利息が計算される(言いかえれば、利息が利息を生むということ)。

 複利の魔法にかかると、お金は急激に増える。40セントと言われても、たいしたことないと思うかもしれない。でも、時間をかけて利息を重ねていくうちに、巨大な金額になる。

■ 1万ドルか、1セントか
 あなたならどちらを選ぶ? 1か月間、毎日1万ドルをもらうか、それとも1か月間、毎日倍になる1セントをもらうか(ヒント:これはひっかけ問題だよ!)。倍々になる1セントは、複利効果で1か月後には1,073万7,418ドルになる(小銭だらけで大変なことになるけど)。一方、毎日1万ドルのほうは31万ドル。

らくがきファイナンス

※画像は『らくがきファイナンス』より

お金の成長を加速させる

書籍

『らくがきファイナンス 人生で損しない選択をするためのお金の知識』(翔泳社)

 複利効果は、基本的にお金が増えれば増えるほど威力を増す(途中でお金を引き出さないかぎり)。でも、複利効果の威力をさらに高める方法がある。それは次の3つ。

・より高い金利を見つける。
・途中でお金を追加する。
・時間をかける。

■ おもしろ豆知識
・複利は紀元前2000年ごろに古代バビロニアで発明されたと言われている。紀元前の偉大な発明とされる車輪よりほんの少し新しい程度だ。
・お金が倍になるまでに、どのくらいの時間がかかると思う? だいたいのところは72を金利の数字で割ってみるとわかる。

■ ここがポイント
・複利とは、発生した利息に利息がつくこと(あるいは発生した利子に利子がつくこと)。
・投資家は「複利の魔法」をよくわかっている。お金を育てるすばらしい方法だから。
・複利で運用するお金をさらに増やすには、投資金額を増やす、期間を長くする、 高い金利を探すといった方法がある。

らくがきファイナンス 人生で損しない選択をするためのお金の知識

らくがきファイナンス 人生で損しない選択をするためのお金の知識

紙ナプキンに描いたイラストで金融知識を学ぶウェブサイト「Napkin Finance」の書籍化

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