休んでも疲れが取れない…。入社1年目に教えたい「休息の大切さ」
“休んでも疲れが取れない”そんな悩みを抱えているビジネスマンは少なくないでしょう。とりわけ若いビジネスマンは、どう休めばいいのか適当な休み方もわからない人も多いはず。
そんな若い世代のビジネスマンから支持されている一冊が『入社1年目の教科書』(ダイヤモンド社)。10年前の本ですが、コロナ下で50万部を突破。担当編集者の和田史子氏は「リモート研修や自宅学習に最適な『仕事の教科書』として、多くの企業で採用された」と、再注目された理由を語ります。
今回は『入社1年目の教科書』の著者であり、ライフネット生命保険株式会社創業者の岩瀬大輔氏が「休息の大切さ」について解説します(以下、『入社1年目の教科書』から抜粋・再編集)。
睡眠不足は朝活の敵
朝の時間の使い方が注目されています。早く起きて、誰にも邪魔されない時間にじっくりと自分の課題に取り組む。そうすれば、時間を効率良く使うことができ、成長が早まると言います。誰もが有効な手段だと思っているはずです。
にもかかわらず、チャレンジしては断念する大人があとを絶たないのはなぜでしょうか。理由は簡単です。就寝時間が遅くなるから起きられないのです。睡眠時間を削って早起きをしようとしても、いずれ破綻するのは明らかです。
社会人には、早く寝られない理由があるものです。毎日早寝をするのが現実的でないと言うのであれば、せめて週に1日でもいいから夜9時か10時に寝てみてください。想像以上にすっきりとした状態で目が覚めると思います。
アスリートは、試合で最高のパフォーマンスを発揮するために練習するのが仕事です。同様に、体調を整えるのも大切な仕事のひとつです。十分な睡眠をとり、トレーナーやコンディショニング・コーチの指示のもと、入念なストレッチやマッサージを行うことによって、疲労した肉体のコンディショニングを行います。
最高のパフォーマンスには良質な睡眠を
ビジネスパーソンの僕たちも、持てる力を100%発揮して、最高のパフォーマンスを出し続けなければなりません。そのためには、アスリートと同じように体調管理、コンディショニングにも気を配る必要があるのです。
100の力を持っているにもかかわらず、コンディショニングに失敗して40の力しか出せない人は、60の力しか持たないにもかかわらず、60すべてを出しきれる人に勝つことはできません。会社にいる間だけが仕事なのではなく、コンディショニングも仕事のうちだと考えるべきでしょう。
では、社会人にとってのコンディショニングとは何でしょうか。最も考えるべきは睡眠だと思います。何はともあれ、たくさん寝たほうがいいに決まっています。可能であれば仕事の量を減らし、二次会を早く切り上げるなどして、最低でも6時間の睡眠を確保する努力をしてください。
確保できない人も諦めてはいけません。時間が取れないのであれば、短い睡眠時間でいかに快適な睡眠を得られるかということに心血を注ぐのです。