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中古スマホは本当に安心なのか?伊藤忠30代社員が設立「売買サイト」への思い

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実店舗と同じ安心感を感じてほしい

 端末は、海外にも多くのコネクションを持つ総合商社の強みを生かして国内外からの安定的な仕入れを実現。国内については、格安SIM業者と連携し、「Belong買取」のサービス名称でユーザーから直接買い取りを行っている。

オペレーションセンターでは、機能面の検査などに加えて目視による入念な外観チェックを実施。※画像は公式YouTubeより

 これらの端末は神奈川県の座間のオペレーションセンターで検査・検品を実施しているが、同社はこの検査体制にも注力。その工程は、ツールによる検査、データの消去、カメラやスピーカーの動作確認、外装を整えて消毒をする作業など多岐にわたり、多いときで200人の体制で検査を行っている。

「端末内部の検査についてはツールを使って自動化し、外観は1つひとつ人の目で確認したうえで消毒を実施するなど、自動でできる部分と人の手でやるべきところをきっちりと分けています。スタッフは、最初は検査工程のなかでも比較的シンプルな検査ツールを使った作業などからスタートし、習熟度に応じてより高い精度の求められる作業を担当するようになります」

 作業後にダブルチェックを行うことで、作業スピードに加えて正確な検査ができているかについても評価し、社内で熟練した人材を育成できる体制を整えているという。もっとも人間の目に依存する最終工程の外装チェックに関しては、一定の成果を出したスタッフだけが担当しているそうだ。

 また、販売にあたっては「三つ星スマホ」という独自の指標を設け、「SIMロックやネットワーク利用制限がなく、どの通信キャリアでもすぐに使える」「外観の状態が良い」「機能不良がなく、バッテリーの最大容量が80%以上」の3条件を満たしたものだけを扱っている。

「商品ごとの販売ページには、バッテリーの最大容量を明記し、360度各方位から撮影した写真も掲載しているので、細かい状態まで確認したうえで購入いただけます。オンライン専用だからこそ、実店舗と変わらない安心感を感じてほしいと考えています

「中古スマホは少なくとも現在の3〜4倍まで伸びる」

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にこスマでは、iPhoneを中心とした高価格帯スマホの中古品を販売。売れ筋は2〜3万円のiPhone 8だという

 日本での中古スマホのシェアは、スマホ販売全体の5%程度だという。一方で、アメリカの場合は15〜20%。また、日本でもPC市場は中古比率が20%程度と言われている。このことから井上氏は「日本の中古スマホは少なくとも現在の3〜4倍まで伸びる」と予測する。

「最近は中国メーカーなどから低価格な端末が出ているので、そういったスマホを新品で購入したいという方もいるでしょうし、中古でもよく知っているブランドのスマホを使いたい方もいらっしゃると思います。今後はさらに端末選びが多様化していくと思うので、中古がその受け皿のひとつになれたらと考えています

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