神保町の行列カレー店が「1万5千円のコース料理と同じ気持ち」を一皿にかける理由
神保町に出店した理由は…
――もう1つの看板メニューがハンバーグというのもユニークです。
竹内:ちっちゃい頃からハンバーグを作るのが好きで小学生の頃から親戚に振る舞っていたんですよね。お店で出しているハンバーグは箸とかフォークで食べられる食感のいいものを作りたかったので、煮込んでもフワッと柔らかくなるように肉の配合に気を使っています。
煮込むとどうしても固くなってしまうんですよね。これは肉の配合のバランスで赤身が多いと固くなる。ちょっと粗めのものと脂身の多い合挽きで、練りすぎず、でも練らないと繋がっていかないので、その辺のバランスを考えて仕上げています。
――カレーとハンバーグの愛に加えて鉄道愛もハンパない竹内さん。店内には鉄道グッズがたくさん飾られていますが。
竹内:鉄道は子供の頃から好きなんですよね! 少し離れた時期もありましたが、最近また一気に加速して、時間があると写真を撮りに行ったりしています。そういう趣味の世界の延長で飾っちゃいました。
個人的に好きなのは急行梅田のプレート。駅にある行き先の「パタパタパタパタ」ってやつです。即売会があって年に1回とか車両センターでフェスをやるんですよ。急行梅田は大阪の阪急のイベントで買ったものなんですよね。実は神保町にお店を出したのも鉄道本が充実している書泉グランデがすぐそばにあるので、パッと行けるってところも魅力だったんです(笑)。
――そんな裏事情があったのですね(笑)。
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アーティスティックなカレーを作り続ける店主・竹内さんのルーツはフランス料理だったとは……! 1万5000円のコースと同じ気持ちで仕上げるそのスタンスが食べる人に驚きと感動を与えてくれるんでしょうね。鉄道愛溢れる店内もこれまたオンリーワン。激戦区・神保町でますます存在感を増していきそうです。
<TEXT/カレー研究家 スパイシー丸山>