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ほぼ0円の物件はお買い得か、プロがシビアに評価「ババを引く恐れも」

コラム

購入前に注意したいポイントは?

ほぼ0円物件

 どんなボロ家でも、自前で資材を集めてリフォームを進められれば、購入計画が大きく破綻することはない。仮にリフォームを外注した際に発生するコストは、その大半が人件費であり、材料費の割合自体は低いからだ。

 だが、壁や天井などの造作や、建物の傾斜を直す作業については、自分の時間さえかければゴールにたどり着けるが、ライフラインの大規模工事となると、プロに頼るしかない。電気とガスの場合は、専門知識なしで作業した結果、文字通り致命的な事故を招きかねないし、水回りならば合併浄化槽の設置などは専門業者の領分なのだ。

そして、不動産のプロたちの言葉から読み取れるのは、「もし、自分が住まなくなったときに、住んでくれる人が現れる物件かどうか」という視点だ。目の前の激安物件を、冷静になってもう一度見直してみよう。

<取材・文・撮影/野中ツトム・山田剛志(清談社)>

【寺岡 孝】
住宅コンサルタント。アネシスプランニング代表取締役。不動産業界でのキャリアは35年以上。住まいづくりなどを中立的立場でサポートしている

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