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南伊豆の温泉付1円物件購入で憧れの釣りライフ。予想外にかかった費用

暮らし

 総務省によれば全国の空き家は800万戸超。今、日本中には激安物件が溢れている。市場価値ほぼ0円となったそんな家を“買って”住居に、セカンドハウスに、投資に、ビジネスに転用しようとする人も

ほぼ0円物件

高台に立つ2階建てで3LDK

 果たしてほぼ0円物件とはいかなるものか? 釣り好きが高じて、南伊豆の1円物件を購入したお宅を訪問した。

釣り好きが高じて山梨から海辺の急峻地へ

ほぼ0円物件

10年くらいは空き家だったという小林さん宅。前オーナーの残した家具や食器や壁紙はそのまま残して生活。コストを極力抑えようとしたが、81万円の浄化槽の設置費用の請求には仰天したという

 伊豆の青い海を見下ろす別荘地にも1円物件があった。最寄り駅から車で15分ほど急勾配を上った先の緑に囲まれた高台に立つ一軒家。オーナーの小林和司さんは昨年(2020年)1月に山梨から移住した

「釣りが好きで、いつか海の近くに住みたいと思いつつ定年後の人生を送っていたら、たまたまテレビでこの家が紹介されていたんです。すぐに東伊豆町役場に電話して内見して、妻子もいませんから即決即購入、即入居しました」

入居にかかった費用は…

ほぼ0円物件

3つの和室は6畳+8畳+6畳とひとりで住むには十分。固定資産税評価額は179万円

 購入費用は、物件価格1円のほかに、登記関連の諸費用、不動産取得税や固定資産税などを含めても3万5000円程度。だが、温泉を引くための権利金66万円と水道・温泉メーター交換代9万3000円がかかった

「破れた障子や傷んだ壁紙は自分で張り替え、残置物の家具や食器は元のまま使っていますが、冷蔵庫、テレビ、洗濯機は山梨の家から運搬したので10万円かかりました。トイレを和式から最新の洋式に替えるのに35万円、エアコンの設置は20万円しました」

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