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旅行先で乗ったタクシーが大暴走!「絶叫マシンより怖い」26歳男性の体験

コラム

速度計とヘッドランプは壊れ、タイヤもツルツル

ネパール 山道

「その心遣いはうれしかったですけど、このとき思いっきり僕のほうを振りむいていましたからね。思わず前方を指さして、日本語で『前見て、前!』って言っちゃいました。まさかこんなベタなコントみたいなやりとりをするとは想像もしていませんでしたよ」

 道はカトマンズを離れると崖に沿って通っている箇所が多く、ガードレールは未設置。一歩間違えば谷底に転落なんて場所が続きますが、それでも相変わらずのスピード狂ぶりを発揮。おまけに走行スピードの遅い車が前方にいた場合は、平気でクラクションを何度も鳴らしていたそうです。

「その道路の制限速度が何キロなのかはわかりませんでしたが、日本なら上限40キロ程度の道を70~80キロで走っていたんじゃないでしょうか。ただ、体感的には100キロ以上出ている感じを受けました。ですが、スピードを確認しようにも速度計の針は0キロを指したまま。メーターがぶっ壊れていたんです(笑)

 おまけに降りてから気づいたそうですが、タイヤは溝がほとんど消えかかっているほどツルツル。ヘッドランプは片方が破損しており、日本なら確実に違反切符&反則金の対象となるレベルだったそうです

絶叫マシンよりも怖かった…

「事故に遭うこともなく、目的地に無事到着できましたが、それはあくまで結果論。乗っているときは着くのが多少遅くなってもバスにするべきだったと何度も後悔しました。僕は旅行が趣味でコロナ前は年1~2回のペースで海外に行ってましたが、今まで乗った車であれが一番怖かったです。個人的には遊園地の絶叫マシンに乗ってもビビったりするほうじゃなかったんですけど……」

 実は、運転マナーに関しては世界でもっとも優れている国のひとつに挙げられている日本。一部の先進国はともかく、それ以外の国では決してはマナーがいいとは言えません。

 コロナが収束したら海外旅行をしたいと考えている人も多いかもしれませんが、現地でタクシーやライドシェアなどを利用する機会も多いはず。

 もし危険運転が原因で事故に遭えば高額な治療費が発生します。万が一のときのために旅行保険だけは必ず加入しておいたほうがいいでしょうね。

<取材・文/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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