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他業界で評価されない「コンサル出身者」に共通する2つの理由

学び

ダメ特徴② 泥臭い仕事を避ける

 次にありがちなのが、泥臭い仕事を避けることです。コンサルティングファームでの仕事は、1か月から長くても3か月でお客様の企業の現状分析や課題特定、施策立案をする必要があります。

 一方、事業会社では「具体的にビジネスを前に進めること」が要求されます。もちろん、現状分析や課題特定や施策の立案は非常に大事なのですが、それだけをやっていくわけにはいきません。

 1円でも多くのお金を稼ぐために、顧客リストの上から順番に電話をかけたり、他企業とのパートナーシップを結ぶときにやっかいな条件交渉をして契約書に落とし込んだり、チームや部署内でのつまらないいさかいを仲裁したり……などなど、企業戦略立案に比べて泥臭いワークがたくさんあります。

 そんなときに、「オレの時給は高いから」とうそぶき、これらのワークを他の人に丸投げしていると「口だけで何もやらないんだな」とみなされ、周りからの評価がどんどん下がっていくことになります。

「こいつは一味違うぞ」と思われるコンサル出身者

ビジネス 男性

 コンサルタントはどうしても「偉そう」「どうせ口だけ」というような先入観を持たれがちです。そして、それが当てはまるような行動や言動をしてしまう人も一定数いるように感じています。

 逆に言えば、コンサル出身者でも「常に丁寧に人の気持ちを理解したコミュニケーションを取る」「泥臭い仕事こそ腕まくりして自ら飛び込んでいく」ということができれば、「こいつは一味違うぞ」と感じてもらい、仕事がやりやすくなっていくのではないかと感じています。

 ぼく自身、“コンサルタントっぽい所作”はあえて捨てることを意識して働いていますが、それによって会社に早いスピードで馴染めたのではないかと思っています。

 コンサル出身者ではなくても、これまでのキャリアを鼻にかけたり、ここで紹介したような振る舞いをしていると、周りからの評価を下げている可能性があるので注意しましょう。現在コンサルタントで、事業会社への転身を考えている人がいれば、参考にしてみてもらえればと思います。

<TEXT/戦略コンサルタント Shin>

某外資系コンサルティングファームで戦略コンサルタントとして勤務したのち、現在は某外資系企業で業務改善や戦略策定等の業務に従事。ビジネス書作家。ブログ「Outward Matrix」、オンラインコミュニティ「Players」を運営。無料メールマガジンも好評配信中

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