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とにかく明るい安村、話題ネタのルーツを辿る「コンビ解散して、やっと覚悟ができた」

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『有吉の壁』で学んだ「欲を出したらダメ」

安村

――解散翌年(2015年)には、「安心してください、はいてますよ」が大ブレイク。そして今は『有吉の壁』での活躍が話題です。

安村:『有吉の壁』は、2015年から特番で続いていて、去年4月にレギュラー化されました。当初、有吉さんは今より全然厳しかったんですよ! でもみんなやるしかないし、出させてもらえてありがたいですからね。

 続けてきてわかるのは、「欲」が出るとダメ(有吉の判定で「バツ」)になっちゃうということ。欲というのは、また次呼ばれたいとか、これでヒットしたら他の番組も出られるんじゃないかとかね。自分の中で、ネタをやる目的が「その時ウケたい」ということからブレるとダメなんです。

 有吉さんには、無我夢中かどうかがわかるんですよね。一度、「手ぇ抜いてんじゃねぇよ」って言われたことがあって、そんなつもりは全く無かったけど、言われてみると、心のどこかで「こんくらいでいいかな」という気持ちが確かにあった。

 一方で、その逆もありました。スベッて、「全然ダメだったな」と思ってるのに、「まぁ面白かったけどね」って言われた時に気づいたのは、「ちゃんとやってるかどうか」が見抜かれるということ。一生懸命やっているかどうか。一生懸命やってスベるんだったらいいけど、手を抜いていると怒られる。一回ごとに、一生懸命本気で挑まないとヤバい、みたいな感じでみんなやっていると思います。

<取材・文/吉河未布 撮影/内海裕之>

【とにかく明るい安村】
1982年北海道生まれ。2000年、NSC東京校6期でお笑いコンビ・アームストロングを結成。2014年に解散後、ピン芸人に。翌年『R-1ぐらんぷり』の決勝に進出。決めフレーズの「安心してください。はいていますよ」は、ユーキャン新語・流行語大賞トップ10に選出された

編集者・ライター。ネットの海の端っこに生きています。気になったものは根掘り葉掘り

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