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激動の1年に、熱く支持されたビジネス書は?<読者が選ぶビジネス書グランプリ2021>

ビジネス

 株式会社フライヤーとグロービス経営大学院が毎年開催する「読者が選ぶビジネス書グランプリ」。6回目の開催となる今回は、エントリー書籍数、得票数共に過去最多となりました。また、例年の部門賞に加えて、コロナ禍で苦境にあった出版業界を支えた書籍を特別賞「コロナ禍を支えたビジネス書」として表彰しました。

読書

※イメージです

 この記事では、各賞を受賞した作品のご紹介と、2月16日に開催された授賞式の様子をダイジェストでお届けします。

日本の教育に必要な2つのポイント

「読者が選ぶビジネス書グランプリ2021」の総合グランプリに輝いたのは、『シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成』(安宅和人/ニューズピックス)でした! 総合グランプリ、政治・経済部門賞のダブル受賞となりました

 本書では、慶應義塾大学環境情報学部教授である安宅さんが、日本の厳しい現状を事実とデータに基づいて冷静に見つめ、未来を創るための構想や希望を提言しています。

 安宅さんは授賞式で「私は常々、日本に対してある種の停滞感というよりも、諦めを抱いていた」とし、「でも、日本のことを理解せずにこの状態を放置してはいけない。現実を直視して考えれば、いくらでも道はあるのです」と断言しました。

 そして、「(日本の教育を変える)ポイントは2つある。まず、社会の歯車になるのではなく、新しいモノを仕掛ける能力を持った“異人”をリスペクトする社会をつくること。そして、データやAI、英語や中国語といった世界語のリテラシーを身につけた人材を育成すること」と語りました。

日本はこれからどこへ向かうのだろう」と、不安でいっぱいの人も多いでしょう。日本の未来を明るいものにするために、いま私たちに何ができるのか、私たちはどこを向いて歩んでいくべきか――そんな問いを投げかけてくれる、力強さを持った一冊です。

コロナ禍でビジネスパーソンが求めた一冊

ビジネス本

『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』 (ポプラ新書))

 働き方改革やリモートワークなど、生活様式の変化が叫ばれた2020年。ビジネスパーソンはどんな本を求めたのか、その答えが受賞結果にも色濃く反映されています。各部門賞受賞作品を授賞式登壇者のコメントと共にどうぞ!

【イノベーション部門賞】
フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(堀内都喜子/ポプラ社)
「働き方改革のヒントになれば」という想いで執筆した一冊です。コロナ禍において生活様式や働き方が見直される中で本書を手に取っていただけたこと、本当にうれしく思います。(堀内都喜子さん)

【マネジメント部門】
心理的安全性のつくりかた』(石井遼介/日本能率協会マネジメントセンター)
働く人が輝くには、心理的安全性が担保され、自分の力を出し切れる環境が大切です。「高い心理的安全性」が担保されているからこそ「高い成果」が出せるのだと伝えたいです。(石井遼介さん)

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