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一人っ子の自分と大家族の彼女。ほしい子供の数で意見が合わず…

暮らし

3人とも大学まで通わせるのは難しいかも

 また、経済的な側面からも子だくさん家族は大変だと気が引けているようです。

「子供が3人いる場合、単純にかかる費用も一人っ子の3倍です。仮に今の会社でずっと働き続けていたとしても子供を3人とも大学まで通わすのは難しいかもしれません。自分たちの実家はどちらも遠方なので育児面で両親の助けを借りることはできず、子供の数を考えれば夫婦2馬力で働ける期間はそれほど長くないでしょう。

 仮に子供が1人か2人なら小学校か中学校から私立に通わすこともできるかもしれませんが、3人以上だとそれも無理です。しかし、子供を産むのは女性である彼女。意思は最大限に尊重すべきだと思いますが一生に関わってくることなので……」

 それに内野さんは趣味も多く、なかでも昔から好きなのがサイクリングと釣り。どちらも1人で楽しめる趣味のため、今でもときどき出かけているそうですが、彼女からは「そういうところが一人っ子ぽいよね」とトゲのある言い方をされたそうです。

「子供が生まれても趣味はできる範囲で楽しみたいですし、両親もそれぞれ趣味を持っている人でした。ただ、彼女はそういう考えではないみたい。子供が5人もいれば、義両親は子育てや家のことに追われて好きなことを楽しむことはなかったと思うんです」

育児に追われて自分の時間が持てなくなる?

一人っ子と大家族

「5人も育て上げたことは本当にスゴいと尊敬していますが、それだけ犠牲にしたものも多かったはず。自分がそれに耐えられる自信はないですし、そもそも我慢してまでそんな生活をしたくありません

 そう話しますが、交際してからは基本的に相手のペース。いつも自身の考えを口にする彼女に気圧されてしまい、自分の意見をなかなか言えないそうです。

「僕にも責任があるのかもしれませんが、彼女は意見ではなく『これでいいよね?』と同意を求めるような口調で聞いてくるので何も言えないんです。けど、ここで話し合っておかないと将来きっと苦労するだろうし、ちゃんと言わなきゃとは思うんですけど」

 まだ結婚はしていませんが、すでに尻に敷かれている感のある内野さん。それでも子供の人数をどうするかは双方が納得するまでとことん話し合うべき問題です。出した結論がどうであれ、主導権を握るのは彼女という2人の関係性が変わることは今後もなさそうな気がします。

“格差カップル”の悲哀

<TEXT/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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