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子どもを授かったゲイカップル「育児や家事に、性別は関係ない」

暮らし

 サロガシー(代理母出産)によって男の子を授かり、現在はスウェーデンで子育てに勤しむ“ふたりぱぱ”。サロガシーのプロセスを綴ったブログを皮切りにYouTubeチャンネル「ふたりぱぱ FutariPapa」にて、4歳になる“息子くん”との生活の模様を発信しています。

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左から、みっつんさん、息子くん、リカさん

 全2回にわたって送るインタビュー。前編では“代理母出産”で子どもを授かるまでを聞きました。後編では、日本から遠くはなれた土地で、ゲイカップルとしてスウェーデン人の夫リカ氏と共に子育てに勤しむみっつん氏に、子育てを通じて考えたこと、これからの社会に必要なことを聞きました。

「男だから・女だから」の先入観がない育児

――子育てをする上で男性同士のふたりぱぱだからこそ実感するメリット・デメリットはありますか。

みっつん:日本だと女性の家事負担の割合が大きいと思います。その点、僕らの場合はジェンダーロール(性役割)の先入観、「男だから……」とか「女だから……」というのがない。はじめから2人でやろうという意識が強くて、できることをシェアしていこうと考えることができてると思います。

――子どもを授かったばかりの夫婦では、コミュニケーションの齟齬が原因で仲違いしてしまうケースもよく耳にします。

みっつん:そこはあまり関係ない気がしますね。男でも女でもそれぞれに意思の疎通ができる人もいれば、できない人もいる。同性だからこそ意思の疎通がしやすいということはないんじゃないでしょうか。僕の場合だとこれまで甥や姪の世話をしてきた経験もあって、子どもの相手をすることに特に大きな不安とかもありませんでした。

娘だったら戸惑う場面があったかも

――では特に子育ての悩みなどもなく……。

みっつん:強いて言えば、うちは産まれてきたのがたまたま男の子だったので、これがもし女の子だったら戸惑う場面があったかもしれません。あとは、特に困っているわけではないけど、自分のなかで芽生えた親としてのエゴに戸惑うことはあります。

 子どもが生まれる前は、おおらかに育てていきたいと思っていても、実際の子育てとなると、ああしなさい、こうしなさいと口うるさくなる。もっと若くて柔軟な理想の親像があったのに、いざ自分が親になると急にコンサバティブ(保守的)になる。そこはもどかしいところではありますね(笑)。

ゲイカップル、代理母出産(サロガシー)の旅に出る

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スウェーデン人男性と同性婚をしたみっつんの人気ブログ『ふたりぱぱ』の連載「サロガシーの旅」の書籍化

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