コロナで人気の千葉移住「田舎と都会のいいとこどり」二拠点生活する猛者も
コロナ禍で住まいや暮らしの課題が浮き彫りになり、“移住”がホットワードになる昨今。「LIFULL HOME’S」が発表した「コロナ禍での問合せ増加率ランキング」の首都圏版では、1位に八街(八街市)、2位に姉ケ崎(市原市)、3位に大網(大網白里市)と、千葉県の駅が上位を独占した。そんな注目度ナンバーワンの千葉移住の魅力に迫る。
田舎と都会の良さを併せ持つ千葉ならではの多様性
新型コロナの影響で盛り上がる移住ブーム。なかでも注目を集めているのが千葉県だ。’14年から6年連続で人口が増加し、8月には県外からの転入者が1か月で1万2000人を超えた。’15年から南房総市で二拠点生活や移住を促進するコミュニティスペース「シェア里山ヤマナハウス」を運営する永森昌志氏が、千葉の魅力を語る。
「電車、バス、アクアラインを含む高速道路など、交通網が充実していて都心へのアクセスがいい。また、あまり意識されていませんが、千葉は東京と神奈川を合わせた面積よりも広い。千葉市のような都会もあれば、八街のようなベッドタウン、南房総のような田舎もあり、海も里山も豊富。さまざまな暮らし方を実現できる多様性があることが、選ばれる理由になっているのではないでしょうか」
デュアルライフを6年間続けたのちに本格移住
自身も千葉に魅せられた東京出身者。平日は港区、週末は南房総で過ごすデュアルライフを6年間続けたのちに本格移住し、現在千葉県人として8年目の永森氏。行政と共に取り組んできた移住促進活動が、急速に実を結びつつある。
「南房総市では、’15年から『トライアルステイ』という無料の宿泊体験ツアーを行っていますが、今年は問い合わせが例年の3倍以上に伸びています。直近の大きな変化としては、これまでリタイア世代の夫婦が中心だったのが、30~40代の申し込みが大半になったこと。都心の企業に所属したまま、家族でのリモートワーク移住希望者が非常に多いのも特徴です」
今まで二拠点生活といえば、「平日は都会、週末は田舎」といったケースが定番だった。
「働き方が多様化し、今後は“田舎ときどき都会”の逆二拠点も増えていくと思います。そうした暮らし方に、千葉は最適なんです」