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「1泊500円でも来客ゼロ」コロナに翻弄されたゲストハウス

ビジネス

現在の利用者は長期滞在が多い

ゲストハウス

「ゴールデンウイークを目前にした4月下旬頃から、長期で利用していただく方が増えました。例えば、飛行機が運休して、自国に帰れない外国人の方々や、このタイミングで海外から帰宅した日本人ですね

 新型コロナウイルスの影響で、生活の変化を強いられた人は多く、他には自宅でテレワークができない人も訪れたそうだ。

「なかには、湘南エリアで家探しをするためにご宿泊されて、そのまま住み着いてしまった方もいらっしゃいました。また、1泊の予定で来られた方がそのままずっと残るケースもありました。海の近くというロケーションの良さに加えて、個室でゆったりくつろげること。さらには、敷金や礼金などもかからないので、気軽に入れてしまうことなどが理由かなと思います」

 現在、「利用者のおよそ半数が長期滞在者」だと語る野口さん。宿泊業者の廃業に関するニュースも聞かれるなかで、時代の変化に柔軟に対応し、生き残りを懸けている。

宿泊費の相場は閑散期と同じくらい

 今夏、プラージュ由比が浜のある鎌倉市をはじめとする湘南エリアの海水浴場は、新型コロナウイルス感染防止の観点から、「未開設」の対応が取られた。

「鎌倉を訪れる観光客は徐々に回復しつつありますが、まだまだ観光をすることに対しては慎重な方が多い印象を受けます。海水浴客は通常の30%減くらいでしょうか

 通常であれば、夏は繁忙期にあたりますが、今年の夏は、宿泊料金の相場は閑散期と同じくらいでした。まだまだ日常を取り戻すには時間がかかるかもしれません」

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