不況でも、なぜマスコミ就活は”狭き門”なのか。大手出版社勤務の就活ブロガーが出した答え
とにかくOB訪問はするべき
――それは出版だけでなく、マスコミ就活全般に言えることなんでしょうか。
出版:一括りにマスコミと言っても、それぞれの特色はありますよね。テレビはやはり視聴率を求められるので、世間の感覚にも近づけるような万能性をより求められますし、新聞は出版に近いですが、学級委員のようなタイプが傾向として多いと思います。
とにかく、どの業界でも大切なのはリアルでも、オンラインでもOB訪問をして直接話を聞くことです。その上でしっかりと業界を研究すれば、そこに自分を寄せることができます。
OB訪問のツテがないという人もいますが、アプリを駆使したり友人を頼ればいくらでも繋がりは作れますし、会社に直接電話しても問題ないと思います。
マスコミ塾に入るのも選択肢の1つです。簡単にOBに会うことができて、ES添削や面接練習までしてくれます。また、業界に入った後に横や縦につながりができるのも大きな魅力ですね。
私は就活ブログやSNSで発信していますが、そこに正解があるとは思って欲しくない。あくまで就活をする上でのサポートとして使って欲しいです。
マスコミ志望がやるべきこと
――最後に、マスコミ志望者に何かアドバイスはありますか。
出版:マスコミ志望の就活生は一般企業の大規模な企業説明会やインターンに行かないことが多いんですが、私はいつも「行ったほうがいい」とアドバイスしています。もしマスコミに入れたとして最初に求められるのは、週刊誌や情報番組の取材で活かされるような若者代表としての感性や知識ですよね。
大多数の就活生たちが経験していることを自分でも経験しておかないと、その肌感覚は掴みにくいはずです。たとえ就活以外でも「普通の経験を普通にしておく」というのは大切ですね。
最後に繰り返しになりますが、マスコミ就活において大切なのはリアルな声を聞いた上で業界や企業を見極め、それに合わせて自分の個性を最大化していくこと。しっかり準備をして戦略を立てれば、「向き不向き」は乗り越えられると思います。
<取材・文/ミノワ>
【出版太郎】
大手出版社勤務。自身の就活経験やOB訪問をもとに、月に12000人が訪れる就活ブログを運営。これまで携わった就活生は200人以上。ブログ「出版太郎のブログ 」、Twitter:@syuppantaroで発信中