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Twitterで稼ぐ24歳アーティストの戦略。狙いは「20代後半までの女性」

学び

 SNSを通じた作品発表が一般的になった昨今。文章やイラスト、漫画はもちろんのことながら、その波は現代美術の分野にも及んでいます。「情報発信手段としてローコストでやれるものは、ほぼSNSに限られていました」そう語るのは現代アーティストの佐藤茂明さん(仮名・24歳)

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画像はイメージです(以下同じ)

文化的格差を埋めたかった

 活動初期からSNSでの作品発表を始めていた佐藤さん、運用するTwitterアカウントをフォロワー3万以上へと育て上げました。デジタルネイティブの佐藤さんにとって、作品発表の場としてTwitterを利用することは、当たり前の選択肢として目の前にあったようです。

「地方の人間がネットでしかカルチャーを観測できないことを重く捉えていました」と話す、都会と地方での生活を経験したことがある佐藤さん。両者の文化的格差を埋めたいという一心からTwitterでの作品発表を始めたそうです。

 同時に、発表を通じてお金を稼ぐことも積極的に視野に入れていたといいます。

お金と美術が結びつくのを過度に嫌う人が多くいることが日本の文化的零落(れいらく)の原因です。マネタイズする『努力を怠ること』と『忌避すること』の間には大きな差があるように感じます」

20代後半までの女性をターゲットに

SNS

 リアルタイムで更新されるカルチャーを目の当たりにすることが現代社会の最大の愉しみなのではないか? そう思ったという佐藤さん。

「あらゆるSNSの“キモ”は高頻度でコンテンツを更新することにあると考え、毎日作品をつくり投稿することを心がけました」

 また、投稿の際にはターゲットも明確に定めたそうです。

「ターゲットは20代後半くらいまでの女性です。なぜなら彼女たちには自分たちの好きなものを友達にプレゼンし合う文化があるからです。作品を広めるためにはそこを狙うのが早いだろうと考えました」

 工夫したのは投稿文。ひと目ではわからないけれど、よく読めばわかるような言葉選びをすることで、意味がわかった瞬間により深く作品が理解できるよう心がけたと言います。

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