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大仁田厚「都知事選で山本太郎に視線が集まるのはわかる」

暮らし

再び政治の世界に出る気はない

大仁田厚

――再び政治の世界に打って出る気持ちはありませんか。

大仁田:もうないよ。特に国政は絶対にない。6年間も党議拘束に縛られて、法案も言われた通りに投票しなくてはいけないんだもん。それが一番つらかった。やっぱり俺の性格には合わないよ。

 都知事選で山本太郎を応援するために、須藤元気が立憲民主党を離党したよね。気持ちは分からなくもないけど、あれはやっちゃいけないよ。だって比例当選で、個人票もあると思うけど、半分以上は党の票だろ。だから俺は6年間辞めないで我慢したよ。投票してくれた人たちに申し訳ないじゃないか。

神埼市でコーヒーショップを営む現在

――2018年に佐賀県神埼市長選挙に出馬されて以降、神埼市にお住まいです。次の市長選も視野に入れているのでは。

大仁田:それは関係ないよ。でも、落選したけど半分近くの票をいただいて、すぐに神埼からいなくなったら、その人たちを裏切ることになるじゃない。何か足跡だけは残したくてね。実は最近、神埼で自家焙煎のコーヒーショップ・LAJAcoffee(ラジャコーヒー)をオープンしたんだ。きっかけは、市長選の時に障害者の子供を抱えたおばあちゃんに「助けてください」って言われたこと。それが耳に残っていたから、ラジャコーヒーでは障害者の就労支援をするために、ギフト用の箱の組み立てやシール張りなどの簡易作業をお願いしているんだ。
 
 かつて全日を引退して、どこも雇ってくれなくて、新宿駅のホームのベンチで缶コーヒーを飲みながら「俺にはプロレスしかない」って電流爆破を思いついたけど、俺の人生の節目にはいつもコーヒーがあったんだ。豆はラオスからフェアトレードで輸入したコピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)で味も抜群だから、ぜひ応援してください。

――最後にメイン読者層の20代に向けて、一言お願いします。

大仁田:選挙に行けよ! お前らの一票が明日の日本を作るし、変えるんだ。本気で動いたら人生だろうが、国だろうが変えられるはずだ。今の時代は確かに一寸先は闇だよ。だからこそ、自分がやりたいように生きろ。1度きりの人生を突き進め、ファイヤー!

<取材・文/中野龍 撮影/スギゾー。>

【大仁田厚】
1957年長崎県生まれ。プロレスラー、元参議院議員。73年、全日本プロレスに新弟子第1号として入門。2001年には参議院議員選挙で46万票を獲得して当選、1期6年を務める。現在も現役レスラーとしてリングに立ち続ける。

1980年東京生まれ。毎日新聞「キャンパる」学生記者、化学工業日報記者などを経てフリーランス。通信社で俳優インタビューを担当するほか、ウェブメディア、週刊誌等に寄稿

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生き様に火薬を込めろ。自分の「これしかできない」を最大限にやりきるだけじゃあ!!

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