30歳になる前に…上司に「見込みあるな」と思わせる働き方のコツ
自分がやりたい仕事が見つかる質問
そのためにも次の『 』の中に適当な文字を入れてみてください。
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私は『①』に対して、自分の『②』を使って、『③』を提供する
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①は『誰』が入ります、顧客、上司、会社、他のメンバーなど仕事上で関わるステークホルダーです。
②は『何』が入ります。自身が持ってる経験や知見・スキル・人脈などリソースとなるものです。現在持っていなくても、これから身につけたいものも含みます。
③は『価値』が入ります。「誰」に対して提供したい(自分ならではの)「価値」です。上記の「誰」から、どのような期待をかけられているかを認識・整理することが重要です。
もちろん「誰」や「価値」は様々なものが考えられるのでいろいろな言葉が入ると思いますが、いくつも考えてみてはいかがでしょうか。「いまやっている仕事に対する思いが浅かった」という気づきがあるかもしれませんし、漠然と資格でも取ろうかなと思っていたところで「勉強・経験したい領域」が明確になるかもしれません。
いま就いている職務、所属している組織から逃れようとしたり、昔やりたかった仕事をイチから目指したりする前に、これまでの仕事の中で燃えたことや夢中になったこと、嬉しかったことなどを振り返りながら考えてみてください。
目標を決める時は手段も忘れずに
冒頭の「20代のキャリアを振り返ってみて、何か思うことない?」という浅野課長の質問に対し、自分の領域を把握できた山本君はこう返します。
「そうですね。2~3年後を目途に本社の企画部門に異動してマーケティングの仕事をしてみたいと考えています。本社でより大きな視点でビジネスを見たいし、社内で広く影響力を発揮できる仕事についてみたいです。それに営業の立場も理解できる本社スタッフとして営業支援も行いたいですね(おっ、完璧に言えた!)」
しかし「なるほどね。でも営業目標の達成経験がないと、営業の立場を理解していると思ってもらえるかな。そもそも具体的にどんな仕事をしたいの?」という浅野課長の質問には詰まってしまうのでした。
「なんとなくこうなりたい」では物事は進みません。ぜひ一度、具体的に何をしたいのか、そのために必要なスキルやポジションを思案したり、自分の置かれている状況を整理したりしてみましょう。
<TEXT/人事コンサルタント 麻野 進>