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キャッシュレス戦争の勝者は「d払いなどの通信系」。その理由は…

コラム

今後は「楽天ペイ」が一歩抜ける

 さらに、通信系サービスで一歩抜けた存在になり得るのが「楽天ペイ」だ。美崎氏によると楽天モバイル、楽天カード(クレジットカード)、楽天銀行、楽天エディ(Edy)など多様なサービスを網羅した「楽天経済圏」の存在が大きいという。

「加入すればクレジットカードの決済手数料は無料。それなのにポイントはどんどん付与されるわけですから。先述したポイントのキャンペーンにおいては、ユーザー視点だと楽天は非常に魅力的に映るでしょう。楽天ペイがいつまで優位性を保てるかは、タッチ決済機能がないPayPayなどの各社がどの段階でそれぞれの課題を解消できるかがポイントです」

クレカはApple、Google対応が鍵

スマホ

 有力なキャッシュレス決済の一角であるクレジットカードも、今まさに大きな転換期を迎えつつある。2020年3月、セキュリティ向上のための施策「IC付きクレジットカード対応の義務化」が始まったのだ。従来の磁気をスキャンではなく、ICチップによる非接触型決済可能な端末を設置しなければならなくなる。

 この影響で、クレジットカードそのもののIC化はもちろん、スマホ決済のプラットフォームとなるApple PayとGoogle Payの存在感が高まると、美崎氏は考える。

「キャッシュレス決済がスマホ1台に集約されるなか、両者は各社にとって欠かせない存在になることが容易に想像できます。すでにVISAがApple Payとの提携を断られるなど、各社の思惑なども見え隠れしていますね」

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