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靴下に穴があいても生涯交換OK。“一生はけるソックス”の開発者に聞く

生涯交換保証は穴が空かない自信があるから

山田敏夫さん

「ファクトリエ」代表の山田敏夫さん

――高耐久性と聞くと、手触りが硬いのでは? と思ってしまいますが、触ってみると普通の靴下と変わらないんですね。

山田:はい。それは編み方を工夫しているんです。コーデュラナイロンの入った強い糸をギュギュッと編んでしまうと、伸縮性がなくなって足が通らなくなってしまうんです。だから、メンズ靴下の一大産地である兵庫県の加古川の工場で、空気を含むようにゆっくりとふっくらと編んでいます。1足2000円ほどになるのは、編むのに時間がかかるためなんです。

――5足セットの靴下よりは当然高値ですが、とはいえ生涯交換保証でこの価格設定は割に合わないのでは? どういう仕組みなのでしょう。

山田:生涯交換保証を謳っているのは、穴が空かない自信があるからです。むしろ、どこに穴が空くか調べるための交換システムとして機能させています。摩擦の起きやすい場所を知れれば、より耐久性の高い靴下作りを目指せますから。

むしろ穴が空いた靴下がほしかった

――自社の商品に絶対の自信があるからこそ、生涯交換保証なのですね。今まで(500回のテストをクリアした)靴下を1年周期で買い換えていたとしたら、3万回クリアしたLIFE LONGは、単純に60年は履き続けられるということになりますよね。

山田:でも、穴が空きづらい靴下とはいえ、100%ではありません。そして、空いてしまう場合はどこから空くのか。それは実際に使っている方にしか分からないんです。だって、穴が空いたら普通は誰にも見せずに捨てちゃうでしょう。

 そこで、穴が空いたら送り返してくださいとお客さんに直球でお願いしても、恥ずかしいとか汚れてるからと断られてしまう。だから、交換サービスを思いついたんです。

――ちなみに、2018年春からサービスを開始してから丸2年とのことですが、何足くらい交換しましたか?

山田:正確な数はお伝えできませんが、1年で数万足実売があるのに対し、交換数はほとんどありません。そして、穴が空いたのは、全て工事関係者。皆さん共通して、甲に鉄鋼製の先芯が入った安全靴を着用していて、甲に穴が空いていました。より詳しく聞いたところ、安全靴は長く履いていると先芯が靴の内側に露出することがあるようで、その先芯との摩擦によって穴が空いたようです。

――それは、「普通の靴下を履いていたら危なかったのでは?」と心配になるエピソードですが……。でも、そこまでしないと穴が空かないほどの耐久性を持っている証拠なのですね。

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