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新しい地図を起用したアンファーのCM戦略「SNSで予想外の反響も」

ビジネス

インパクトあるキャスティングと演出

――CMを制作するときに心がけていることはありますか?

三山:我々は大手企業ではありませんし、広告にかけられる予算も限られています。また、扱っているのが髪悩みのシャンプーなので、二枚目俳優さんや人気女優さんには、正直なかなかオファーを受けてもらえない事情もあります。そういった条件のなかで、我々のメッセージを伝えられるインパクトが残るキャスティングや演出を心がけています。

――芸人さんを起用したCMも印象的でした。

三山:このときは、髪悩みの後ろめたいイメージをポジティブなメッセージとして発信したいという狙いがありました。そのなかで立ち上がったのが、お笑い芸人さんがスカルプDシャンプー/パックコンディショナーの使用と頭髪クリニックでの頭髪治療を体験しつつ、自身の髪悩みを前向きに解決していく「K-BO-BO-プロジェクト」でした。

 芸人さんからも「本当に自信が出てきました」「髪がボリューミーになりました」などと非常にありがたいお言葉を頂けたので、嬉しかったですね。

休憩中も“実の兄弟”のような2人

アンファー

「59th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」の賞状

――今後はどのようなCMをお考えでしょうか?

三山:ミノキ兄弟のCMは視聴者の皆さんだけでなく、我々作り手側もいろいろな伏線も張っていたりと、細部のストーリーにこだわって作っています。草彅さん、香取さんもミノキ兄弟のキャラクターになりきってくれていて、CM撮影していない休憩中も、ずっと本当の兄弟のように話されていたのが印象的でした。

 最新のミノキ兄弟「バス編」のCMでも、お二人がお弁当袋を持っていますが、これはどちらかが裁縫が得意なのか、それとも別の誰かが作っているのか……みたいな(笑)。すべて回収するかどうかはわかりませんが、ぜひ今後の展開を楽しみにしていただけたらと思います。

――「bizSPA!」は20代のビジネスマンが読者なのですが、何かアドバイスするとしたら?

三山:やって損することは1個もないですし、やらなくて後悔するほうがもったいないです。僕自身、誰よりも早い一歩目を踏み出すことを大事にしています。誰よりも早い一歩目を踏み出せた人が勝負にも勝てるし、次の二歩目も早く踏めると思っています。

 もし失敗したとしても、それは「財産」になるはずです。若いみなさんにはいろいろとチャレンジしてもらいたいですね。

<取材・文/詠シルバー祐真 撮影/スギゾー>

株式会社扶桑社第二編集局SPA!Web編集部「bizSPA!フレッシュ」編集長、詠(ながみ)です。映画と音楽が好きです。

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