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新型コロナで「就活のオンライン化」が進む。早くも内定獲得した学生も

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 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府の要請のもと、大規模イベントの中止・延期が相次いでいる。

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新型コロナウイルスの影響は就職活動にも。 ※イメージです(以下同じ)

 アーティストのライブやフェスにとどまらず、その影響は、経団連が「就活ルール」を廃止して以来、初めて就活解禁日(3月1日)を迎えた就活生、採用活動を行う企業にも及んでいる。そんななか、Webサービスを生かした就職活動の動きも広がっている。

オンライン就活で感染防止

 新型コロナウイルスの影響で、就活の合同説明会中止や採用面接の延期などが発表されているが、都内の大学に通う就活生(男性・21歳)は、その影響をこう述べる。

「影響はかなりあります。説明会がことごとく中止になったり、インターンも途中で延期や中止になっています。同じく就活中の知人は、すでに選考を進んでいて、最終面接までたどり着いたのに延期になったそうです。再開の目処も立っておらず、本人は『このまま採用自体が白紙に戻ったらどうしよう』と不安がっています」

 そんななか、株式会社ガイアックスでは、オンラインで参加でき、双方向でコミュニケーションのとれる就活イベント「オンライン就活」を2月27日より開催している。

 もともとは地方の学生が距離や経済的な理由で、企業選びの選択肢が狭められていることがサービス開始のきっかけだったが、新型コロナウイルス感染拡大にともない、予防対策としても注目されている。事業責任者である管 大輔さんに話を聞いた。

「きっかけは、ガイアックスに入社したインターンの大学生との会話。彼女は金沢の大学に通っていて、就活の相談を受けている時に、地方の学生が抱える課題を知りました」

「貯金がなくなった」地方の学生は不満

オンライン就活

オンライン就活公式サイト(提供/ガイアックス)

 ガイアックスが地方・海外に住む就活生100人以上の声を集めたところ「授業を休んで夜行バスで行った説明会の内容は、すべてネットに載っていた」「20万円の貯金が交通費や宿泊費でなくなった」などの声があったという。

「また、学生が知っている企業はごく一部。新しい市場を開拓しているベンチャー企業や、BtoBの大手企業など、学生にはあまり知られていないながら魅力的な企業と学生が繋がれる機会を作りたかった。開催場所に来てもらう必要がなくなるので、企業としてもインフルエンザ・コロナウイルスなど不可抗力なトラブルによる、説明会参加率の低下を防ぐことができます」(管さん、以下同)

 2019年10月から「オンライン就活」のテスト運用を開始。最初は知り合いの人事担当者からはじまり、サービスを利用した人事担当者からのクチコミで徐々に広まり、これまで40社以上の企業、800人の就活生に利用されている。

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