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JR西日本、山陽本線の支線「和田岬線」に乗ってみた

暮らし

 山陽本線は神戸―門司間(神戸―下関間はJR西日本、下関―門司間はJR九州が管轄)の本線と、「和田岬線」の通称で親しまれている兵庫―和田岬間の支線(JR西日本管轄)を擁する。

和田岬線

兵庫は都市の駅なのに、和田岬線ホームは静けさが漂う

 和田岬線の列車は朝と夕方から晩にかけてしか走らず、特に休日(日曜日と祝日)は1日2往復というローカル線だ。

和田岬線の乗車券は兵庫駅で管理

兵庫駅

兵庫駅の乗り換え改札

 和田岬線の起点は兵庫。2階の高架ホームには山陽本線の快速と各駅停車が停まる。その下、中2階に和田岬線の乗り換え改札が存在する。和田岬は無人駅なので、乗車券はここで回収される。また、和田岬に券売機がないので、乗車券は兵庫の乗り換え改札付近で購入する。このシステムは東武鉄道大師線(西新井―大師前間)と同様である。

東武鉄道

東武鉄道大師線は全列車2両ワンマン運転

 以前、和田岬線を利用した際は有人改札が存在していたが、閉鎖されインターホンを設置。青春18きっぷの利用客などはここで事情を説明したあと、所定の位置にきっぷを置く。係員が確認したら、通行できる体制を整えている。

 近年、JR西日本は有人駅の人件費削減に取り組んでいるのか、改札付近にインターホンを備えているところもある。青春18きっぷの利用客などにとっては手間がかかるようになり、列車の運転本数が少ない駅では鬼門の感がある。

和田岬線ホームにホームナンバーなし

 兵庫駅は3面5線を構え、1・2番のりばは山陽・東海道本線上り神戸・大阪方面、3・4番のりばは山陽本線下り西明石・姫路方面である。和田岬線は「5番のりば」と思いきや、なんとホームナンバーを振っていない。

和田岬線

この日の和田岬線は207系で運転

 ホームにはいつもの103系ではなく、207系が乗客を待っている。和田岬線用の103系は1編成のみで、検査時などは207系が代走する。運転区間は兵庫―和田岬間のみなので、デジタル方向幕は後ろ3両を除き無表示である。

和田岬線

207系体質改善車のデジタル方向幕に表示されている数字は号車

 207系は通常3両車と4両車をつないだ7両編成で運転されているが、和田岬線ではホーム有効長の関係で、3両車を2つつないだ6両編成である(以前、土曜日に利用した際は3両編成で運転された)。

和田岬線

207系のオリジナル車(左側)と体質改善車(右)の車内

 この日、前3両はオリジナル車、後ろ3両は体質改善車(リニューアル車)で、前者のインテリアは車内を広々と見せており、“ゆとり”を強調しているように思う。

 一方、後者は安全性向上と強化に方針転換したように映る。ポールの増設により、立客が吊り手以外でもつかみやすい環境を整えたので、心理面で非常に大きいと思う。

 103系は乗降用ドア全開で乗客を待っているのに対し、207系は車内保温のため、半自動ドア扱いにしている。乗客は車体側面に設けられたボタンを押して乗車したあと、閉ボタンを押す。車内はガラガラで、乗客は約10人である。

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