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ブラック企業の飲み会「残飯処理、服をビリビリに」それでも会社を辞めない理由

学び

罰ゲームで服を破られることも

 同僚には、さらにひどい仕打ちを受けた人もいるのだとか。

「体育会気質が根強い会社なので、こういったハラスメント的なことを言われることは多かれ少なかれ、どの部署にもあると思います。過激なものだと、飲み会の罰ゲームで服を破られた人もいるらしいです。

 無茶ぶりを言っている人からすると冗談なのかもしれませんが、それが上司から言われたものだと、受け入れるしかないと思うのも無理はないですし、本当に理不尽だと思います」

 しかし、意外にも、こういった仕打ちを割り切って受け入れられているというタケダさん。その理由は……。

理不尽な仕打ちを受け入れられる理由とは?

後ろ姿

「今、自分がやりたい仕事はできている上、オフィスはきれいで、何より同世代の友人と比べて給料がいい。飲み会はひどいんですけど、仕事がプライベートに割り込んでくるってこともそれほどありません。それが僕の仕事の原動力です(笑)。仕事外の理不尽な業務も若い内と割り切ってやっています」

 それでも辞めたくなる瞬間はないのでしょうか?

「現時点で、投げ出したくなるくらい嫌だと思っていたら、もう辞めているだろうし、もともとそういう耐性が自分にはあったのかもしれません。業務外の部分はブラックだと感じますが、本来の業務に関してはブラックだとは思いません。

 だからブラック企業なのかと聞かれると判断が難しいです。入社して数年しかたっておらず、まだまだこれからという部分がありますし、他の企業を経験したことないので一概に判断は出来ないです」

 理不尽と感じる基準は人それぞれ。多くの人にとって、自分の会社は白黒つけられない“グレー”な存在なのかもしれません。

特集・令和の「ブラック企業」事件簿

<取材・文/ミヤケイツキ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>

政治、メディアを専攻する大学生。座右の銘は「思い立ったが吉日」。嫌いな花粉はスギ花粉

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