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ラーメン界の“スタバ”を目指す「ラーメン凪」社長が語る世界戦略

ビジネス

気分によって味を変えられる新しい食体験

ラーメン凪 BUTAO

リブランディング店舗となる「ラーメン凪 BUTAO」

 海外出店から10年の節目の年である2020年、海外でも人気を誇る豚骨ラーメンの提供を行う「豚王」のリブランディング店舗となる「ラーメン凪 BUTAO」を2月2日に、国内初の旗艦店として神田駅前にオープンさせる。

「五感を刺激しながら、美味しい一杯を、普通にいつでも食べられる空間づくりを意識しました。その日の気分に合わせて黄、赤、黒、翠の4色の豚骨ラーメンを用意し、『OMOTERNASHI SHEET』に味の濃さや麺のかたさなどを記入して、いま食べたい味をカスタマイズできます。

 おすすめは、濃厚で爽快のスープと滑らかな麺を組み合わせた黄。また、気分によって味を変えられる新しい食体験ができるのも魅力のひとつとして感じてもらえると思います」

豚骨ラーメン

黄、赤、黒、翠の4色の豚骨ラーメン

 筆者は、バジルとオリーブオイルの香味油をベースとした翠の豚骨ラーメンをいただいた。「何だか新しいことに挑戦したいとき」に食べるラーメンとのことで、バジルスープを口にすると、マイルドな旨味が口全体に広がり、新しいラーメンの味に舌鼓を打った。

 チャーシューは柔らかく、バリカタの細麺がバジルとよく合う。スープは最後まで飲み干せるくらい、美味しさを感じた。

「今回のリブランディングでは『シンプル』にこだわりました。味を邪魔する具材は一切入れず、ラーメン本来の旨味を味わってもらうために麺、スープ、特製の秘伝タレの三位一体となったラーメンに仕上がっています。そのため、卓上には味付けに必要なコショウや薬味類は置いていません」

ラーメンのスターバックスを目指している

翠の豚骨ラーメン

翠の豚骨ラーメン

 国内の店舗ではこれまでAIを活用した顔認証システムを導入したり、「空飛ぶラーメン」を提供したりと、画期的なアイディアをもとにチャレンジしてきた。

「他がやっていないことをまずやってみて、反応が良ければ人を増やしていく」と語る生田氏は、令和時代のラーメンの流行についてこう説いた。

「令和の時代は、よりシンプルになっていくと思います。無駄なものは削ぎ落とし、ノイズを入れないことが大切。そういう意味では安心できて当たり前に美味しいラーメンを提供することが求められるでしょう。

 ラーメン凪は『ラーメン界のスターバックス』を目指しています。コーヒーを自分らしく楽しむためには、居心地の良い空間で寛ぎながら飲むのがふさわしい。同様にラーメンも、その味を楽しむのに適した空間を用意するべき。何気なく過ごしている日常の中で、気軽に美味しい食事を楽しめる場所が、今の時代のニーズに合っていると思います」

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