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発芽玄米、水素水…平成に流行った健康法の効果を医師がジャッジ

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 よかれと思って取り入れていた習慣が実は健康を蝕んでいたとしたら……。そんな考えたくもない「不都合な真実」が存在する。そこで、平成の健康ブームを名医にガチンコレビューしてもらった。

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※写真はイメージです(以下、同じ)

【岡田正彦】
医学博士。新潟大学名誉教授で現・水野介護老人保健施設長。予防医療・長寿科学の第一人者として活動し、間違った健康法やダイエットを暴く著書を多数手がけている

【一石英一郎】
医学博士。日本内科学会指導医。温泉入浴指導員の資格を有するなど、温泉を活用した健康増進にも精通する。著書に『医者が教える最強の温泉習慣』などがある

※健康効果に医学的な裏づけがあるものは「〇」、健康効果がある可能性は否定できないがいまだに検証不足のものは「△」、健康効果が皆無もしくは健康への悪影響が懸念されるもの、効能が不明にもかかわらず高価なものは「×」で評価

厚生労働省も注意を喚起するアガリスク

× 飲尿健康法(平成2年頃~)
 その名の通り、尿を飲む健康法。自分の尿を飲むことによって健康になるといわれる民間療法で、著名人にも信奉者がいた。だが、「尿は体から不要な物質を排泄したもの。不要なものを改めてわざわざ飲む必要はありません。飲尿が健康にいいという医学的根拠がないし、そもそも気持ちが悪すぎる」と岡田氏は一刀両断。

○ 脱パンツ健康法(平成6年頃~)
 下半身の下着をはかずに就寝する健康法で、ノーパン健康法ともいわれる。「脱パンツ健康法は唾液分泌など自律神経系に影響を及ぼすエビデンスが国際査読論文に掲載されています。自律神経への影響は安眠やリラックスなどの生理現象に繋がる可能性があり、ただの民間療法だと決めつけてしまってはいけません」(一石氏)

× アガリクス(平成7年頃~)
 アガリクスはハラタケ科に属するブラジル原産のキノコ。このキノコを原料とした食品が「がんに効果がある」などと話題になり、その名が広まった。「現在ではアガリクスにはがん抑制と逆の発がん、がん促進の報告が上がっています、厚生労働省も注意を喚起しています。相反するデータがあり、注意が必要です」(一石氏)

○ 発芽玄米(平成10年頃~)
 発芽玄米は、その名の通り玄米を発芽させた食品。豊富な栄養素を含むだけでなく、従来の玄米よりも手間がかからず炊けるともいわれる。「発芽玄米には効能があるとの国際査読論文が存在しています。論文では授乳期の女性のメンタルヘルスと免疫機能に対して、発芽玄米の摂取は有効であったとの報告がありました」(一石氏)

発芽玄米

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