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東京海上日動、障害者の雇用拡大へ 業界初の「特例子会社」とは?

ビジネス

 2018年4月1日より、すべての民間企業を対象に、障害者の雇用に関する法律の変更が適用されました。

 前回は障害者の法定雇用率の引き上げをはじめとした「障害者雇用促進制度」の変更内容を中心にお伝えしました

 今回は、民間企業はどのように対応しているか? 雇用主、そして障害を持つ社員の生の声は? 今回は、東京海上日動の事例を紹介します。

東京海上日動、業界初の「特例子会社」とは?

 前回お伝えしたように、民間企業、国、地方公共団体は、「障害者雇用促進法」によって、常時雇用している労働者数の一定の割合(法定雇用率)に相当する人数以上の「身体障害者」「知的障害者」「精神障害者」を雇用することが義務づけられている。

 今年4月から「精神障害者」が加わったということで、企業側は対応を迫られている。ちなみに2010年に障害者自立支援法が改正された際、「発達障害」は「精神障害者」の中に含まれることになった。

 これからの時代は多様性を受け入れ、時代の変化に対応しつつ、企業は成長を続けなければならないのだ。

堀内社長

東京海上ビジネスサポート株式会社代表取締役社長・堀内武文氏

 東京都丸の内にある東京海上グループの特例子会社である「東京海上ビジネスサポート株式会社」を取材した。2010年1月に設立され、損害保険業界では初めての特例子会社としてスタートした会社だ。

 堀内武文代表取締役社長は自社の取り組みについてこう話す。

「設立時54名でスタートしましたが、8年間で300名を超える会社になりました。このうち設立時34名だった障害者は、現在155名です。

 内訳は身体障害者4名、知的障害者は70名、精神障害者が81名ですが、精神障害者はほとんどが発達障害者です。法定雇用率にとどまらず、障害者を広く受け入れようというのがグループの方針です」

「就労機会に恵まれなかった障害者に職場創出を」

 さらに堀内社長はこう続ける。

「その当時、就労機会に恵まれなかった、特に発達障害の方と、知的障害の方を中心にした形で、職場創出をして行きたいという考えから、この会社を設立しました。

 現在の中期計画においても“ともに働き、ともに歩み、夢や可能性が膨らむ会社を目指す!”をスローガンに、障害者雇用に積極的に取り組んでいます」

 今まで2%だった法定雇用率も引き上げられ、4月から民間企業の場合は2.2%となった。業種や企業規模などの理由から、法定雇用率通りに障害者の雇用を満たすのは現実的には難しいという声も聞こえてくる。

 そのため、障害者雇用率を上げるために、障害者の雇用に特別の配慮をした「特例子会社」を作ることを厚生労働省は推進してきた

 特例子会社を持てば、障害者の人数をグループ全体の雇用率としてカウントしてもらえるのだ。

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