なぜ新入社員はすぐ辞めるのか?今年の新人「2大退職理由」とは
「いざ入社したら想像と違った」という意見も
しかし、なかには「条件の違い」「人や社風が合わない」とは違った理由で退職する19卒もいます。それは「いざ入社したら想像と違った」ケース。
以下で具体的な理由を見てみましょう。
▼「いざ入社したら想像と違った」ケース
「幼稚園教諭として働き出したが、想像以上に責任が重い仕事だと感じた。特に親の対応が負担。子どもは好きだけど、この先も長く続けていける仕事ではないなと思ってしまった」(教員・女性)
「夜遅い時間での勤務が身体に合わなかった。入社前は深夜帯でも働けるだろうと特に心配していなかったが……。実際にやってみたら思っていたよりもきつく、体力が持たないと感じた」(接客・男性)
こちらは、入社前は「できる」と思っていても、いざ仕事を始めてみたら、ついていけず、心が折れてしまったケースです。あるいは「営業として入社したものの、全く向いていないことがわかり、自信を失った」という人もいました。
働く環境が想像と大きく違った場合、戸惑ってしまう気持ちはとてもよくわかります。しかし、こういった理由で退職した人は、次の転職先を探す時に注意しなければなりません。なぜなら、この手の退職理由を企業はあまりよく思わないからです。
「うちに入ってもまたすぐ辞めてしまうのではないか」
「いくらなんでも判断が早すぎたのではないか」
このように考える企業は少なくありません。なので、面接を受ける際には会社の批判を口にしないことが鉄則です。まずは「自分の考えが甘かった」と、“反省している姿勢”を見せることが大切です。
「短期離職=志望度が低かった」わけではない
19卒を対象としたものではありませんが、参考になるデータをひとつ紹介します。このグラフは、以前UZUZで第二新卒(新卒で入社後、数年で次の転職先を探す20代)を対象に調査した「前職の志望度」です。
これを見ると、67.5%の第二新卒が前職への志望度が「とても高かった」もしくは「高かった」と回答していることがわかります(この時の調査では、約50%の第二新卒が半年以内に短期離職)。
つまり、早期で辞めた第二新卒も、短期離職しているからといって、必ずしも前職の志望度が低かったわけではないのです。
「前職の志望度」は調査のたびに似たような結果になるので、おそらくこれは19卒にも同じことが言えるでしょう。